1歳をすぎて離乳が進むと、栄養やエネルギーを補給するための方法は食事しかなくなります。だからこそ、子どもには好き嫌いなくなんでも食べてほしいと思うのが親心です。
しかし、子どもはそんな親の気持ちなんて知らぬふりで、好き嫌いをします。むしろなんでも好んで食べる子どもの方が珍しいのです。
中には「離乳食を始めたばかりのころはよく食べていたのに、だんだん食べなくなってきた…」なんてこともあるかもしれません。子どもがスムーズに食事をとってくれないことに、悩むかもしれませんが、それは、子どもが順調に成長している証です。
今回の記事では、1歳の子どもがご飯を食べないのはなぜなのか?について紹介しています。食事の時間を楽しくする方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
子どもがご飯を食べてくれなくて悲しい…
子どもの栄養バランスを考え、毎日ご飯を作っているにもかかわらず、子どもがご飯を食べてくれないと悲しくなりますよね。
お菓子はたくさん食べるのに、ご飯は全く食べないと、栄養バランスが気になるのも当然です。
しかし、子どもがご飯を食べてくれないことで悩んでいるママは実は多く存在するようです。保育園の先生に取材すると、給食の残飯が1番多いのは1歳児から2歳児なんだとか。
好き嫌いが多く、ご飯をあまり食べないのは自分の子どもだけじゃないとわかることで、ちょっと安心できますよね。
1歳の子どもがご飯を食べたくない理由
母乳やミルクから卒業し、ほとんどの栄養を食事から取るように移行するのが1歳頃です。
これまで、母乳やミルクで賄うことができていた栄養が、食事から全く取れていないと思うと、心配になるのも無理ありません。
そもそも、どうして子どもはご飯を食べたがらないのでしょうか?日中は思いきり体を動かして遊んでいるにもかかわらず「お腹は空かないの?」と疑問に感じますよね。
まず初めに、子どもがご飯を食べたがらない主な理由を紹介していきます。
ご飯に興味がない
「食欲」は、人間の3大欲求の中の1つでもあるため、誰にでも食欲があるものだと思っていませんか?
それは大人に限った話で、まだ食事の楽しみを知らない小さな子どもは、ご飯に興味を持てないことが多くあります。
むしろ、ご飯より間食であるおやつに楽しみを感じていると「ご飯は食べなくてもいいから、お菓子はたくさん食べたい!」と思うのも仕方のないことです。
ご飯に興味を持てない子どもには、食事の時間を楽しいと思ってもらうことが重要です。
味付けや食材が好きでない
1歳児の食事は、離乳食完了期とはいっても、大人がおいしいと思う味付けの半分程度しか味がついておらず、基本的には薄味です。
また、大人よりも味に敏感な舌を子どもは持っています。
「子どもの頃は食べられなかったはずなのに、大人になったらおいしいと思える!」といった経験はありませんか?それは、成長するにつれ舌鈍感になり、子どもの頃は感じていた刺激的な味を感じなくなっているからです。
苦手な味付けや食材のものを積極的に食べたいと思えないのは、大人も同じですよね。
体調が優れていない
1歳頃の子どもは、やっと単語を話せるようになったばかりで、自分の体調についてパパやママに伝えることができません。
もちろん、自分自身で体調の変化に気づいていないことだってあるでしょう。
食事を積極的に取ることができないのは、体調がすぐれていない可能性も考えられます。
普段の食事の量を把握しておくことで、子どもの体調の変化にもすぐに気づきやすくなりますよ。
1歳児はどれくらいの量を食べるの?
小さな子どもを育てているパパやママが子どもに食事でたくさんの栄養をとり、免疫力を高めてもらいたいと思っていることでしょう。
そもそも、1歳児はどれくらいの量を食べるのが理想とされているのでしょうか?
- 普通飯80グラム
- おかず
- 野菜や果物40~50グラム
- 豆腐50~55グラム
- 肉や魚は15~20グラム
- 卵は全卵1/2~2/3個
が目安といわれています。
「こんなにたくさん食べさせないといけないの?」と驚いたパパやママがほとんどではないしょうか。
目安といわれても、これだけの量を1日でバランスよく食べさせようと思ったら、至難の技ですよね。
子どもがご飯を食べない時に試す6つの対処法
子どもがご飯を食べたがらない理由を理解はしても、食べなくてもいいよ!というわけにはいきませんよね。
免疫力を高め、体を強くするためにも、パパやママは子どもにバランスの良い食事を与えたいことでしょう。
次に紹介するのは、子どもがご飯を食べたがらない時に食べさせる6つの対処法です。
間食の回数を減らしてみる
1歳頃は、離乳食の完了期でもあり、3食の食事に加え、おやつを楽しんでいる子どもが多いでしょう。
食べるご飯の量をもう少し増やしたいと思っているなら、間食の回数や量を減らすのがおすすめです。
間食を減らしたことで、食事の時間までに空腹になるペースが早くなり、ご飯を食べてくれるようになりますよ。
1日ではなく、1週間をトータルして栄養を取らせる
1日の栄養バランスを考えて、食事を作っていると「今日は絶対にこの食事を食べてもらわないと困る!」とパパやママが頭を抱えることもあるでしょう。
しかし、子どもも大人と同じで「今日はあまり食べたくない…」と思うこともあるのです。「食べたくない…」と思っている子どもに無理やり食事を取らせても、食事の時間が嫌になるだけで、いいことはありません。
1日の栄養バランスを考えるのではなく、1週間をトータルしてバランスの良い栄養を取るように心がけてみましょう。
1週間を通して、栄養バランスを整えるようにしておけば「昨日たくさん食べてたし、今日は少しでもいっか!」と思えるようになりますよ。
冷凍食品やベビーフードを活用する
子どもの体のことを考えて、一生懸命食事を作っているにもかかわらず、子どもが毎日残すとパパやママの気持ちが落ち込んでしまいますよね。
パパやママの気持ちが落ち込み、食事の時間が楽しくなくなるのは避けましょう。
「もうご飯を作りたくない!」と投げやりな気持ちになりそうな時は、冷凍食品やベビーフードを活用しましょう。
運動をたくさんさせる
日中にたくさん運動することで、自然にお腹は空いてきます。お腹が空いているにもかかわらず、食事を取らない子どもはほとんどいません。
また、外で遊んだ後は、食事の時間とルーティン化させることで、子どもの生活に食事がなじみやすくなりますよ。
盛り付けを子ども好みにアレンジしてみる
食事の時間を楽しくすることもおすすめの対処法です。簡単に試せる方法の1つとして、料理の盛り付けを子ども好みにアレンジしてみましょう。
最近では、キャラクターのふりかけや、簡単にキャラクターの顔が作れる型抜きなどが販売されています。
また、お皿を子どもが好きなキャラクターのものにしてみるのもおすすめです。
ご飯を食べればそのキャラクターの顔が出てくるような仕組みになっている食器を使えば、スムーズに食事を取れる子どもが多いです。
子どもにバレないように野菜を料理に混ぜ込む
中には「野菜を絶対に食べたくない!」という子どももいます。そんな子にはバレないように料理の中に野菜を混ぜ込む方法がおすすめです。
子どもにバレない野菜混ぜ込みおすすめレシピ
先程の見出しで、子どもにバレないように野菜を料理に混ぜ込む方法が効果的だと紹介しました。
次の見出しでは、子どもにバレないよう野菜を混ぜ込めるおすすめのレシピを紹介していきます。どれも簡単に試せる方法なので、ぜひ1度試してみてください。
おやつのレシピも紹介しています。食事で野菜を取ることが難しそうなら、間食を野菜を混ぜ込んだおやつにすることで、栄養バランスを整えることができますよ。
カレーに野菜を細かく刻んで混ぜ込む
カレーは、どんな食材もカレー味にしてしまう画期的なお料理です。
苦味が特徴的なピーマンやグリンピースなども、小さく刻んで混ぜ込めば、特徴的な野菜はすべて消え、カレー味に変身させてくれます。
にんじんやじゃがいもをクッキーの型抜きなどで抜いて、かわいい形にすることで、視覚からも楽しむことができます。
卵料理に混ぜ込む
子どもが苦手な野菜は、とにかく小さく刻むことが大切。小さく刻んだ野菜を、子どもが好きな卵で包み込みオムレツにするのもおすすめ。
中にチーズを入れるのも食材の味をチーズがカバーしてくれるので効果的ですよ。ケチャップで子どもが好きなキャラクターの絵や模様でデコレーションしてあげることで、気分が高まるはずです。
かぼちゃのチーズサラダ
ポテトサラダの要領で、かぼちゃを蒸したつぶし、マヨネーズではなく、柔らかくしたクリームチーズで和えたサラダもおすすめです。
たっぷりマヨネーズを使用したサラダもおいしいですが、子どもにたくさん与えるのは脂質の量が気になりますよね。
マヨネーズの代わりにクリームチーズを使用することで、子どもにも食べやすいクリームのサラダに仕上げることができます。
またクリームチーズの量を減らして、ヨーグルトと半々で和えるのもよりヘルシーになっておすすめですよ。
気負うことなく、笑顔で食事の時間を楽しむこと!
1歳の子どもがご飯を食べたがらない理由は様々あることがわかりましたね。どの理由も大人も納得いく理由ではないでしょうか?
大人だってご飯を食べたくないことってありますよね。自分が苦手な食事や苦手な味付けの料理は手が進まないこともありますよね。
免疫力を高めるために重要な食事ですから、パパやママがバランスの良い食事を取らせたいと思う気持ちも十分にわかります。
しかし、そのせいで食事の時間が楽しくないものになってはもったいないです。
子どもに栄養バランスのとれた食事を取らせたいと思っても、それを気負うのではなく、笑顔で楽しい食事の時間を大切にすることが重要です。
ママの感想・意見交換スペース