「沐浴はしなくても良い」という説もありますが、新陳代謝の良い新生児は、季節にかかわらず、毎日沐浴をさせることが大切です。
しかし、沐浴の仕方は、産院で教わっていても実際にうまくこなせるか不安…というパパとママが多いのでは?
今回の記事では、新生児の沐浴の仕方を復習したいママや、これから沐浴を頑張りたいパパにぴったりのないようになっています。
沐浴の手順や、沐浴をする際の注意点、男の子と女の子の洗い方の違いについてもわかりやすく解説しています。
新生児の沐浴の仕方を復習したい!
沐浴は、産まれてから生後1ヶ月ごろまで季節問わず毎日1回する必要があります。
出産をした産院で、ほとんどのママが沐浴指導を受けていることでしょう。沐浴指導とはいっても、助産師さんが沐浴をしてくれている流れを見るだけだったり、ざっと流れを教えてもらう程度だったりすることもしばしば。
また、入院中は毎日が忙しく、沐浴の指導は受けたけれど、自宅に帰ってきて自分でできるか?といわれると、不安を感じているママも多いのではないでしょうか。
さらに、沐浴指導を受けていないパパは、はじめての沐浴をどのように進めていけばいいのかわからないですよね。
はじめての育児は、うまくいかないことばかりかもしれません。しかし、一つ一つ復習することで、うまくこなせるようになってきます。
パパもママも少しずつ成長していけるといいですね。
新生児を沐浴に必要な道具
沐浴をするためには、絶対に必要なアイテムがあります。
新生児の沐浴に必要なアイテムが揃っていなければ、赤ちゃんの清潔を守ることができなくなってしまいます。また沐浴が、さらに手間取ってしまう可能性もあるのです。
下記6つのアイテムは、沐浴をする上で必要なアイテムです。
- ベビーバス
- 洗面器
- 温度計
- ガーゼ
- バスタオル
- シャンプー
産後すぐから必要になるため、出産前に必ず揃えておきましょう。
ベビーバス
沐浴をさせるのであれば、ベビーバスは必須アイテムです。洗面器の大きいタイプのようなものもあれば、ビニール素材で空気で膨らませるタイプのものもあります。
洗面機の大きいタイプのものは、安定感があるため、沐浴させやすいのが特徴です。ビニール素材で空気で膨らませられるタイプのベビーバスは、柔らかいためプラスチックタイプのものに比べ安定感が少なくなってしまいます。
ベビーバスは、生まれてから生後1ヵ月頃までとかなり使用期間が短いアイテムです。空気で膨らませられるタイプのものだと、コンパクトに収納できるため便利です。
洗面器
新生児の体を洗った後、すすぎ用のお湯を貯めるための洗面器を用意しましょう。
一般的に使用されている洗面器で充分です。ただ、生まれたての赤ちゃんは、免疫力が低いです。
できたら赤ちゃんに使えるように新しいものを用意してあげたいものです。
温度計
沐浴のために、ベビーバスに張るお湯は、新生児にとって適温でなければいけません。
適切な温度を測るための温度計は必須のアイテムです。
ベビー用品販売店などで、気軽に購入することができます。
ガーゼ
赤ちゃんの体を洗うためにガーゼを用意しましょう。ガーゼは100%綿でできていて、柔らかい素材のため、赤ちゃんの肌を傷つける心配がありません。
また、ガーゼは沐浴だけでなく、汗を塗ったり、顔を拭いたりなど、さまざまな使用用途があります。
お出かけには必需のアイテムになるはずです。多めに用意しておいても無駄になる事はありません。
バスタオル
沐浴後の赤ちゃんに付着した水分を拭き取るためのバスタオルを用意しましょう。
赤ちゃんの肌は大人の肌に比べてとても柔らかいです。できるだけふわふわなものを用意してあげると良いでしょう。
また、タオル素材でできたバスローブのようなアイテムも販売されています。さっと赤ちゃんを包むことができるためお勧めです。
シャンプー
新生児の体を洗うためのシャンプーやボディーソープを用意しましょう。低刺激のものを用意する必要があります。
ただ、低刺激のアイテムとはいえ、パッチテストを行い、赤ちゃんの肌と相性を確かめて使用しましょう。
スムーズに沐浴をするための事前準備
スムーズに沐浴をするためには、事前に準備をしておくことが大切です。
事前に準備をしておかなければ、赤ちゃんが湯冷めをして風邪をひかせてしまうこともあるのです。
初めて沐浴をするなら、手間取ることもあるかもしれませんが、下記4つの準備は、入浴前に必ずおこなっておきましょう。
- ベビーバスに適温のお湯を張っておく
- 洗面器には少し高めのお湯を張っておく
- 新生児を拭くバスタオルを広げておく
- 沐浴後に着せる洋服が用意しておく
次の見出しで詳しく内容を解説していきます。
ベビーバスに適温のお湯を張っておく
まず初めにベビーバスに適温のお湯を張りましょう。夏場は38度程度、冬は40度程度のお湯が適温です。
お湯を張ってから赤ちゃんの服を脱がすのであれば、1度程度高くお湯を張っておけば、入浴をする頃にはできるようになっています。
熱すぎるお湯は、デリケートな赤ちゃんのお肌に怖い刺激となり、乾燥しやすくなります。また、お湯がぬるすぎると、湯冷めをし風邪をひきやすくなるため、注意が必要です。
洗面器には少し高めのお湯を張っておく
洗面器にはすすぎ用のお湯を用意しておきましょう。すすぎ用のお湯は、すぐに使用するわけではないため、赤ちゃんの体を洗っている間に冷めてしまいます。
そのため、ベビーバスにお湯の温度よりも、少し温度が高めのお湯を張ることが大切です。
新生児を拭くバスタオルを広げておく
新生児を沐浴させた後、すぐに体に付着した水分を拭き取れるよう、バスタオルを広げておきましょう。
事前にバスタオルを広げておくのは、水に濡れている新生児を抱いた状態で、バスタオルを広げるのは手間を取るのはもちろん、周りが水浸しになり、その後の掃除が大変になるのを避けるためです。
沐浴させるベビーバスの近くに広げておけば、すぐに包むことができるため、赤ちゃんが湯冷めする心配もなくなります。
沐浴後に着せる洋服を用意しておく
沐浴後に着せる洋服を事前に準備しておきましょう。そうすることで、バスタオルで水分を拭いた後の新生児に、すぐに服を着せることができます。
- 洋服
- おむつ
- スキンケアアイテム
が手に届く場所にあれば、手間取ることなく着用させられます。
沐浴が終わった後は、いかに早く服を着用させられるかが重要なポイントです。新生児は、体温調節機能が未発達です。沐浴後に体を冷やして風邪をひかせないようにしましょう。
新生児の沐浴の仕方徹底ガイド
新生児の沐浴は、体を洗うだけではなく、スキンケアまでいくつかの工程があります。
また、お湯に入ることさえも刺激になってしまう赤ちゃんです。
赤ちゃんがびっくりしないよう、最新の注意を払ってあげる必要があるのです。
下記9つが沐浴の主な工程です。
- ガーゼをお腹の上にのせてお湯につける
- 目と顔を洗う
- 頭を洗う
- 身体を洗う
- 背中を洗う
- お尻を洗う
- 綺麗なお湯ですすぐ
- バスタオルで身体を拭き服を着させる
- スキンケア
沐浴に不安を感じているパパとママは、何度も繰り返し読み、イメージトレーニングをしてみてくださいね。
ガーゼをお腹の上にのせてお湯につける
いきなり服を脱がされ、あたたかいお湯の中につけられると赤ちゃんがびっくりするのも当然です。
お腹の上にガーゼを乗せてあげることで、お湯の中につけても落ち着いていられます。
- 「今からお風呂に入るよ」
- 「今から暖かいお湯につかるよ」
というように、一つ一つの工程を声に出してあげると良いでしょう。
顔を洗う
まず初めに赤ちゃんの顔を洗います。たっぷりの泡を上に乗せて洗ってあげましょう。
乳児湿疹が出やすい赤ちゃんは、より丁寧に洗うように心がけましょう。
顔を洗う際の注意点は、とにかく目や鼻、口に泡が入らないようにすることです。
万が一、目や鼻、口に泡が入ってしまった場合には、すぐに清潔なガーゼでふき取り、綺麗なお湯で洗いながす必要があります。
頭を洗う
次に頭を洗ってあげましょう。強く擦るのではなく、手のひらで頭を優しく包み込み、撫でるようにするのがポイントです。
赤ちゃんの頭は、とても柔らかいです。力を込めすぎないようにしましょう。
首やお腹を洗う
次に首やお腹を洗いましょう。首や手のひらなど、関節の付け根に皮脂の汚れが溜まっています。
ふにゃふにゃしていて、細かい部分まで洗うのは難しいかもしれませんが、できるだけ丁寧に洗ってあげましょう。
背中を洗う
首やお腹、腕などが全体的に洗えたら、赤ちゃんの体制を変え背中を洗ってあげましょう。
背中を洗ってあげる際には、手のひらに赤ちゃんの脇の下を引っ掛けるような体制にします。
全体的に優しく撫でる程度の力加減で充分です。
お尻を洗う
体全体が洗えたら、最後にお尻やデリケートゾーンを洗いましょう。
デリケートゾーンの洗い方は、最後の見出しで男女別に詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
綺麗なお湯ですすぐ
全体的に体を洗い終えたら、洗面器に溜めていたきれいなお湯で体を注いであげましょう。
低刺激なベビーソープでも、泡が残っていたら、肌荒れの原因になるため、きれいにすすぐことが大切です。
バスタオルで身体を拭く
体をきれいに拭いた後は、バスタオルでお湯を拭き取りましょう。
しっかり水気を拭き取ってあげることが大切です。
スキンケアをして服を着せる
新生児は、皮脂が分泌しているため、しっとりとお肌が保湿されています。しかし、皮脂の分泌は成長するにつれ少なくなってきます。そのため、お風呂上がりには入念なスキンケアをしてあげることが大切です。
使用するベビーオイルなどは、必ず低刺激のものをチョイスしましょう。また、ボディーソープやシャンプーと同じように、使用前のパッチテストが重要です。
しっかりスキンケアをした後は、服を着せて沐浴は終わりです。
お風呂の後は喉が渇いている赤ちゃんが多いため、水分補給をさせてあげましょう。
新生児の沐浴で知っておくべき注意点
先ほど飲み出しでも紹介したように、新生児の沐浴は、大人の入浴と同じようにするのはNGです。
新生児の沐浴をする際には、知っておくべき注意点があるのです。
- 30分以上の入浴はさせないようにする
- 授乳してすぐの入浴はNG
- 毎日同じ時間に沐浴をする
- 耳にお湯が入らないように気をつける
- 体調がすぐれない時の沐浴はNG
上記5つのポイントが、沐浴をする際に抑えるべき注意点です。
次の見出しで詳しく解説していきます。
赤ちゃんにとって沐浴の時間が、リラックスできる時間になるようポイントはしっかり押さえてあげて下さいね。
30分以上の入浴はさせないようにする
お風呂に入浴することが、リラックスタイムになっているパパやママも多いのではないでしょうか。しかし、新生児に30分以上長く入浴させるのは禁物です。
30分以上長く沐浴をさせると、赤ちゃんが疲れてしまうからです。
はじめのうちは、スムーズに沐浴ができないこともあるでしょう。沐浴の適正な時間は、目安ではありますが、慣れてきたら体を洗う時間も含め、10分から15分以内で沐浴を終わらせるようにしましょう。
授乳してすぐの入浴はNG
沐浴に慣れていない赤ちゃんは、沐浴中に泣いてしまうことがあるかもしれません。できるだけ沐浴中にぐずらないよう、沐浴前に授乳をしてしまうママもいるのではないでしょうか。
しかし、沐浴の前に授乳をするのはNGです。なぜなら、赤ちゃんの胃袋は大人に比べてかなり容量が少なく、沐浴中に体を動かすことが刺激となり、吐き戻しをしてしまう可能性が高くなるからです。
授乳をした後は、30分以上は間隔をあけるようにしましょう。
毎日同じ時間に沐浴をする
新生児を沐浴させるのは、毎日同じ時間にすることが大切です。なぜなら、生まれたての赤ちゃんは、まだ昼と夜の区別ができていないからです。生活スタイルを整えることで、昼と夜の区別ができるようになってきます。
とはいえ、毎日決まった時間に沐浴をさせなければならないと頑なになるのは、ママにとってプレッシャーになるでしょう。
少々の時間のズレは全く問題ありませんが、沐浴の時間が、昼だったり夜だったりするのは控えましょう。
耳にお湯が入らないように気をつける
新生児に沐浴をする際には、きちんと耳を塞ぐ必要があります。
なぜなら、耳の中にお湯が入ると、中耳炎を起こす可能性があるからです。
万が一、沐浴の際に耳の中にお湯が入ったような感覚がある場合は、綿棒で耳の中に入った水を吸い取るようにしましょう。
大人用の綿棒だと、赤ちゃんの小さな耳の穴に入りにくいため、ベビー綿棒の使用をお勧めします。
体調がすぐれない時の沐浴はNG
ママの体調がすぐれない時や、赤ちゃんの様子がちょっとでもおかしく感じるときには、無理に沐浴をする必要はありません。
基本的には1日1回沐浴をさせることが大切ですが、体調がすぐれない時に無理に沐浴することで、さらに体調が悪くなる可能性もあるのです。
どうしても沐浴ができない時は、あたたかい部屋で、お湯で濡らしたガーゼで、体を拭き取ってあげるだけでも充分です。
男の子と女の子の洗い方の違いを解説
多くのパパとママが赤ちゃんの沐浴で不安に感じているのが、男の子と女の子のお股の洗い方の違いについてではないでしょうか。
自分と異なる性別だった場合、デリケートゾーンは、わからないことだらけですよね。
- どのように洗ったらいいのか?
- どこまで触っていいのか?
- 力加減はどうしたらいいのか?
最後に、男の子と女の子のおまたの洗い方の違いをわかりやすく解説しています。
男の子のお股の洗い方
デリケートゾーンは基本的にボディーソープを使用せず、あたたかいお湯で洗い流すだけで充分です。
デリケートゾーンは、皮膚がかなり柔らかいため、ガーゼを使用して洗うのはNGです。優しく手で洗ってあげましょう。
まずは、デリケートゾーンの周辺から洗います。周辺→おちんちん→睾丸→肛門の順番で洗うのが適切です。
ママには少し戸惑う行為かもしれませんが、おちんちんを優しく持ち上げると裏側や睾丸の部分も洗いやすくなります。
男の子のデリケートゾーンは、しわが多いのが特徴です。しわの部分や皮膚と皮膚が重なっている部分に汚れが溜まりやすい傾向があります。清潔を保つためにも、しわや皮膚を伸ばしながら洗ってあげましょう。
おちんちんを剥くか、剥かないかはお医者さんによっても意見が大きく異なるそうですが、包皮を無理に剥いて洗う必要はありません。
必要であれば、かかりつけの小児科を受診し、適切なアドバイスをもらいましょう。
女の子のお股の洗い方
男の子のデリケートゾーンと同じように、女の子もボディーソープを使用せず、あたたかいお湯で洗い流してあげましょう。
もちろん、男の子とデリケートゾーンを洗うのと同じようにガーゼなどを使用するのもNGです。優しく手で洗うようにします。
女の子のデリケートゾーンを洗う際は、割れ目よりさらに内側の膣口のほうまでは洗う必要はありません。
ただ、割れ目の中に白いカスのようなものが溜まっていることがあります。その場合は、割れ目は指を使って少しだけ開き、片方の手でなでるように洗いましょう。
割れ目の内側のひだもなでるように洗ってあげるようにします。
ただ、割れ目を強く開く必要はありません。
ママも赤ちゃんも無理をするのは禁物!
新生児の沐浴の手順や、沐浴をする際の注意点、男の子と女の子の洗い方の違いについて紹介しましたが、いかがでしたか?
抱っこするだけでも壊れそうな柔らかい赤ちゃんです。お風呂に入れるなんて、ドキドキしてしまいますよね。
しかし、赤ちゃんにとって沐浴はとても大切な時間です。最初はうまくいかなかったとしても、数をこなすにつれ、スムーズにこなせるようになってきます。
大切なのは、ママも赤ちゃんも無理をしないことです。基本的には毎日1回沐浴をさせる必要がありますが、ママの体調がすぐれない時や、赤ちゃんの様子が少しでもおかしいと感じるときには、無理をするのは禁物です。
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