新生児をチャイルドシートに乗せているからといって、必ずしも安全とは限りません。なぜなら、チャイルドシートには正しい乗せ方をしてその効果を発揮するからです。
今回の記事では、新生児をチャイルドシートにのせる際の正しい手順を紹介していきます。また、チャイルドシートに乗せる際の注意点や、おすすめのチャイルドシート・ドライブ中にあったら便利なアイテムも併せて解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。

新生児のチャイルドシート正しい乗せ方

まず初めに新生児をチャイルドシートにのせる際の正しい手順から紹介していきます。ステップ別に解説しています。
新生児をチャイルドシートにのせる際には、以下のステップが重要です。
それでは早速解説していきましょう。
- シートを回転させて乗せる
- 肩のベルトを緩めて腕を通す
- 股のベルトを引き出しておく
- ベルトを装着する
- 肩と股のベルトを調整する
- シートを回転させる
- シートがしっかり固定されているか確認する
シートを回転させて乗せる
最近では、新生児を乗せやすくするために、チャイルドシートが回転する商品が多く販売されています。
シートが回転するタイプのチャイルドシートであれば、シートは必ず回転させてしっかり乗せる必要があります。
新生児を乗せる際には、シートを回転させて、正面から新生児を乗せるようにしましょう。

シートを回転させて、赤ちゃんを乗せないと、きちんと深く座れないよ!
肩のベルトを緩めて腕を通す
次に肩のベルトを緩めて腕を通してあげましょう。きつく、締められているベルトに無理矢理肩を通すと、脱臼してしまう可能性があります。
ベルトを締めたり、緩めたりするのは手間に感じるかもしれません。ただ、赤ちゃんの安全を守るためにも、腕を通しやすい程度にベルトを緩めて、腕を通してあげましょう。
股のベルトを引き出しておく
チャイルドシートは、肩と股のベルトでしっかり赤ちゃんの体を固定します。そのため、赤ちゃんを乗せる際には、また股のベルトを手前に引き出しておく必要があります。
また、股のベルトには、コネクターが装着されていることが多く、赤ちゃんの体の下敷きにしてしまうと、痛みを感じることがあるからです。
赤ちゃんをチャイルドシートに乗せる際には、股のベルトを必ず手前に引き出してから乗せるようにしましょう。



股のベルトを引き出してから、赤ちゃんをシートに乗せるとスムーズだよ!
ベルトを装着する
肩のベルトを通したら、股のベルトに装着されているコネクターで固定してベルトを装着しましょう。
コネクターにベルトを通して装着する際は、しっかり固定されているか確認しましょう。コネクターは頑丈なので、止めているつもりでも、実は中途半端になっていることがあります。
カチッと音が鳴るまでベルト通し、ベルトを通した後は、上下に何度か引っ張ってみて外れないか確認する必要があります。
肩と股のベルトを調整する
ベルトコネクターに装着したら、長さを調整していきましょう。肩ベルトや股のベルトが緩舞っている状態だと、赤ちゃんの体をしっかり守ることができません。
腕を通しやすくするために肩のベルトを緩めたなら、必ずきつく締め直す必要があります。
ただ、ベルトの締めすぎはNGです。きつく締められているせいで、万が一、交通事故が発生した際に脱臼したり、首への衝撃が強くなる可能性があるからです。
肩ベルトや股ベルトは、パパやママの手がスムーズに動かせる程度の余裕を持たせて固定してあげましょう。



肩のベルトや股のベルトは、きつすぎても緩すぎてもダメなんだね!
シートを回転させる
シートが回転するタイプのチャイルドシートであれば、赤ちゃんのを乗せた後にシートを元の状態に戻す必要があります。
シートを回転させる際にも、中途半端な角度にするのではなくカチッと音がするまで回転させ、動かないか確認しましょう。
また、シートを回転させたタイミングで、リクライニングの角度が正しいかの確認も重要です。
首が座っていない赤ちゃんをチャイルドシートにのせる際には、首が苦しくなっていないか必ず確認してあげましょう。
シートがしっかり固定されているか確認する
チャイルドシートにのせる際には、シートが固定されているか、毎回確認することが重要です。チャイルドシートは使用していくにつれて少しずつ固定が緩まってきます。
チャイルドシートにのせる際に手順を確認して、正しく乗せたとしても、シートがしっかり固定されていなければ、安全を守ることはできません。
赤ちゃんを車に乗せる際には、チャイルドシート自体が正しく固定されているのか、毎回確認するようにしましょう。



ドライブ前の一手間が赤ちゃんや子どもの命を守ることにつながるよ!
チャイルドシートに乗せる前に確認するべき3つの項目
赤ちゃんをチャイルドシートにのせる前にはいくつか確認しておくべき項目があります。
確認するべき項目を以下に3つまとめました。
それでは早速解説していきましょう。
- チャイルドシートは後部座席に取り付ける
- 首が座るまでは後ろ向きにして乗せる
- リクライニング機能を利用する
チャイルドシートは後部座席に取り付ける
チャイルドシートやジュニアシートは、後部座席に取り付けるのが基本です。「運転中に子どもの顔が見えないと不安かも…」と感じることがあるかもしれません。
しかし、子どもの命を守るためには後部座席に取り付ける必要があります。なぜなら、運転席と助手席には万が一事故にあった場合に命を守るためのエアバックが搭載されているからです。
エアバックは強い衝撃を受けるため、子どもの体がその衝撃を吸収できない可能性があるからです。また、エアバックの位置が子どもの首にかかると、窒息する可能性もあります。
命を守るためのエアバックが子どもにとっては危険になることがあるので、後部座席に必ず取り付けるようにしましょう。



後ろ向きで取り付けているときは、後部座席のヘッドレストにベビーミラーを取り付けると、赤ちゃんの様子を見ながら運転できるよ!
首が座るまでは後ろ向きにして乗せる
首が座っていない赤ちゃんは後ろ向きにして乗せるのが基本です。なぜなら、万が一交通事故に遭った場合に、首が座っていない赤ちゃんは後ろからの衝撃や横からの衝撃に耐えられないからです。
生まれたばかりの赤ちゃんを乗せる際には、必ず後ろ向きにして首をしっかりサポートしてあげるようにしましょう。
リクライニング機能を利用する
赤ちゃんの体をしっかり支えて車に乗せるためには、リクライニング機能を利用する必要があります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ首が座っていません。そのため、背もたれが立っている状態だと、首を支えることができないからです。
赤ちゃんの首や腰に負担を与えないためにも、リクライニング機能を利用して、首に負担がかからない姿勢をキープしてあげる必要があります。
最近では、後ろ向き・前向きだけでなく、リクライニング機能を利用して、ベッドのように椅子が変形するタイプのチャイルドシートも販売されています。



最近では、赤ちゃんが寝ている状態でも、リクライニング機能を活用できるチャイルドシートも販売されているよ!
新生児が使用できるおすすめのチャイルドシート5選
この見出しでは、新生児から使用できるおすすめのチャイルドシートを紹介していきます。12歳ごろまで長く使用できるアイテムもあります。
それぞれの特徴やおすすめポイントを解説しているので、これからチャイルドシートの購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
- コンビ|「クルムーヴ」シリーズ
- カーメイト|クルット
- コンビ|「THE S(ザ・エス)」シリーズ
- Cybex|シローナ Gi i-Size
- カトージ|Joie チャイルドシート i-Arc(アイ・アーク)360 キャノピー付
コンビ|「クルムーヴ」シリーズ
シートが360度回転するだけでなく、座面も低く設計されているため、背が低いママでもチャイルドシートの乗せおろしが簡単なのがポイントです。
またコンパクトな設計になっているので、軽自動車やコンパクトカーでも天井までのスペースを確保できます。
リクライニング機能は5段階調整できるので、赤ちゃん体制を自然にキープできるのも魅力のポイント。レバーを握って動かすだけで、ヘッドレストの調整もできます。赤ちゃんの成長に応じてチャイルドシートにフィットする形に変形させられます。
カーメイト|クルット
こちらのチャイルドシートには、足元まですっぽりカバーできるサンシェードが搭載されています。
赤ちゃんがチャイルドシートの中で眠った時でも、窓から入る直射日光を防ぐことができ、快適に眠れます。
エアコンの風や、ほこりからガードができるのがポイントです。
また、こちらのチャイルドシートは、ウォッシャブルカバーなので、洗濯機で丸洗い可能で、カバー自体もパッと外せるので、お手入れも楽ちんです。
さらに、通気性に優れたメッシュ生地で作られているだけでなく、除菌機能が備わった生地が採用されています。チャイルドシートに乗っていると、背中周りに熱がこもりやすくなるのは当然です。
除菌機能が備わっている生地で、常に清潔をキープできます。
コンビ|「THE S(ザ・エス)」シリーズ
こちらの商品は、新生児から4歳の誕生日を迎える子どもまで使用することができます。新安全基準R129に適合しているチャイルドシートで、初めてチャイルドシートを購入した方でもミスなく取り付けが可能です。
チャイルドシートがセパレートタイプになっているので、車内で子どもが寝てもシートを取り外せば、そのまま自宅まで運ぶことができ、チャイルドシートに乗り降りする際に起こす心配もありません。
側面や後方からの衝撃だけでなく、360度しっかり守れる構造になっているのもおすすめポイントの1つです。
Cybex|シローナ Gi i-Size
最新安全基準R129に適合しているチャイルドシートです。360度回転し、座面も低いので、子どもをチャイルドシートに乗せる際に楽な姿勢をキープできます。
ヘッドレストの奥行きがかなり深いので、子どもの頭をしっかり支えられます。ドライブ中に子どもが寝てしまっても、理想的な姿勢をキープできるのは、こちらの商品の特徴です。
リクライニング機能も前向き・後ろ向きどちらだっても5段階で調節できます。ヘッドレストは12段階で調整できるので、子どもの成長に合わせて調整できるのも魅力のポイント。
カバーは洗濯ネットに入れれば、洗濯機で洗えるので、お手入れも簡単です。
カトージ|Joie チャイルドシート i-Arc(アイ・アーク)360 キャノピー付
こちらの商品は、側面衝突試験を基準化しているため、万が一交通事故にあった場合に、サイドからの衝撃が加わったとしても、赤ちゃんの命を守れます。
新生児から4歳の誕生日を迎えるまで使用することができ、チャイルドシートの中でも比較的リーズナブルな価格で購入できるので、コストパフォーマンスは抜群です。
手軽な価格で購入できるチャイルドシートでありながら、安全性の高い商品を探している方におすすめです。
新生児をチャイルドシートに乗せる際にあったら便利なアイテム5選
チャイルドシートに乗ることを好む赤ちゃんもいれば、そうでない赤ちゃんがいるのも事実です。
新生児をチャイルドシートにのせる際にあったら、便利なアイテムを以下に5つまとめました。
- ベビーミラー
- ベビーメリー
- 日焼け止め
- タブレット
- 童謡のCD
ベビーミラー
首が座っていない赤ちゃんは後ろ向きに乗せる必要があります。しかし、赤ちゃんを後ろ向きに乗せると、ママが赤ちゃんの様子を見ながら運転することができません。
そんな時に活用できるのが「ベビーミラー」です。
ベビーミラーを後部座席のヘッドレストに装着すると、バックミラーから赤ちゃんの様子を鏡に移してみることができます。
赤ちゃんの様子を見ながら安心して運転したいと言うママは、ヘッドレストにミラーを装着するのがおすすめです。



ベビーミラーを取り付けておくと、運転中も赤ちゃんの様子が見れて安心だね!
ベビーメリー
小さな赤ちゃんは運転中に手持ち無沙汰になり、泣いてしまうことが多くあります。その場合、チャイルドシートの近くにベビーメリーを装着してあげると、赤ちゃんが1人で遊んでくれるため、時間をつぶせるおすすめのアイテムです。
ベビーベッドに装着するような大きいサイズのおもちゃではなく、コンパクトのサイズを販売されているので、車に簡単に取り付けられます。
日焼け止め
車内で過ごしている時も、太陽の日差しは強く浴びています。窓に日よけができるカバーが搭載されている車もありますが、窓を遮ってしまうと、赤ちゃんが外の景色を感じることができなくなってしまいます。
外の景色を見ながらドライブを楽しむためにも、日よけカバーは避けたいものです。その場合、赤ちゃんを車に乗せる際の日焼け対策が重要になります。赤ちゃんを車に乗せる際には必ず日焼け止めを塗ってあげましょう。



窓から入る直射日光は、思っているより強く当たっているよ!
タブレット
長時間車で移動しなければならない場合には、運転席の後ろにタブレットを装着し、赤ちゃんの好みのアニメや音楽を聞かせてあげるのもおすすめです。
小さな赤ちゃんはドライブすることがまだ楽しいとは感じられません。チャイルドシートに乗せられて窮屈に感じることがほとんどです。
長期休暇の帰省などで、車移動が必要な場合には、赤ちゃんが楽しめるように少しでも工夫してあげるようにしましょう。
童謡のCD
車の中で赤ちゃんの好みのCDをかけてあげるのもおすすめです。「車に乗れば好きな音楽を聴ける!」と赤ちゃん自身が覚えられると、チャイルドシートに乗ることを過度に嫌がることがなくなります。
赤ちゃんが楽しいと思える環境作りを車でもしてあげるのがポイントです。



音楽にたくさん触れさせると、赤ちゃんの感情が豊かになるよ!
新生児のチャイルドシートの乗せ方に関するよくある質問
最後に、新生児をチャイルドシートにのせる際によくある質問をまとめました。気になることがある方は参考にしてみてください。
新生児からチャイルドシートには乗せないといけませんか?
チャイルドシートには新生児からのせるように義務付けられています。「ママが抱っこしていたほうが安全なんじゃないか?」「チャイルドシートを嫌がるのに、無理矢理のせるのはかわいそうじゃないか?」などさまざまな声が聞こえてきますが、チャイルドシートに乗せることが赤ちゃんの命を守ることなのです。
交通事故は気をつけていても、防げるわけではありません。
赤ちゃんが泣くとかわいそうに感じるかもしれませんが、必ずチャイルドシートにのせるようにしましょう。



新生児から6歳の誕生日を迎えるまで、チャイルドシートの着用は、義務付けられているよ!
助手席にチャイルドシートを付けてもいいですか?
チャイルドシートは助手席に付けられないわけではありません。ただ、赤ちゃんの命を守るためには、後部座席につけることを推奨されています。
助手席には交通事故からの衝撃を吸収するためにエアバックが搭載されています。このエアバックは大人への衝撃を想定して搭載されているため、子どもには衝撃が強すぎるのです。
また、エアバックが当たる位置がクビになってしまう可能性も考えられます。エアバックがクビに当たると窒息する可能性があります。
子どもの様子を見ながら運転したい気持ちもわかりますが、後部座席に取り付けるようにしましょう。
チャイルドシートに乗せると首が傾いているけど大丈夫ですか?
首が座っていない赤ちゃんをチャイルドシートに乗せると、首が傾いているように感じることがあるかもしれません。
傾いている首が心配になる場合は、リクライニングがきちんと活用できているか確かめてみましょう。
新生児がのせられるようにリクライニングを利用してきちんと角度をつけていれば、首が傾いていても大丈夫です。それでも首の角度が心配な場合は、首周りをしっかり固定してあげると良いでしょう。



チャイルドシートのリクライニング機能を活用して、赤ちゃんの体を自然にキープしてあげよう!
チャイルドシートは新生児から何歳まで使えますか?
チャイルドシートは新生児から4歳ごろまで使用できる商品が多く販売されています。しかし、最近では長く使用できるのを魅力として販売されている商品も多くあり、12歳ごろまで使用できるものもあります。
チャイルドシートの着用は6歳の誕生日を迎えるまでと義務付けられていますが、日本の車のシートベルトは140センチ以上の人を想定して搭載されていることはご存知でしょうか?
そのため、身長が150センチを超えるまでチャイルドシートの着用が推奨されています。
一度購入したチャイルドシートは、できるだけ長く使用する方がコストパフォーマンスが高くなるのでおすすめです。
新生児の安全第一!正しいチャイルドシートの乗せ方まとめ
今回の記事では新生児をチャイルドシートに乗せる際の正しい手順、またチャイルドシートに乗せる際の注意点や、おすすめのチャイルドシート、車で移動中にあったら便利なアイテムを紹介しましたが、いかがでしたか?
新生児の中には、チャイルドシートに乗ることを嫌がって泣いてしまう子もいます。「チャイルドシートに乗せると泣くからかわいそう…」と感じることもあるかもしれませんが、新生児の安全第一を守るためにも、必ずチャイルドシートに乗せるようにしましょう。
また、チャイルドシートに乗せる際は、正しい乗せ方・手順が重要です。せっかくチャイルドシートに乗せているのに、手順が守られていないと、赤ちゃんの命を危険にさらす可能性があるからです。
肩のベルトや股のベルトでしっかり固定し、車に乗る際にはチャイルドシートがきちんと固定されているか確認するようにしましょう。
チャイルドシートとジュニアシートの違いを別の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。




ママの感想・意見交換スペース