新生児とママが見つめ合っているような微笑ましいシチュエーションに憧れているパパとママが多いのではないでしょうか。
しかし、いざ自分が生まれたての赤ちゃんと見つめ合ってみようと思った時、赤ちゃんと目が合わず落ち込むこともあるはず。
今回の記事では、新生児と目が合わない理由について紹介しています。赤ちゃんの視力発達のペースや目が合わない場合に考えられる病気について解説しています。
新生児と目が合うのはいつごろから?
新生児に話かけたり、見つめたりしても目が合わないと不安になってしまうのも当然です。「もしかして目が見えていないのかな…」と感じているパパやママもいるのではないでしょうか。
しかし新生児の視力は大人のように発達しているわけではありません。新生児は、光を判断できる程度の視力しか発達しておらず、人や物を判断することはできないのです。
成長するにつれ、視力も発達していきます。目が合いはじめるのは、生後2ヶ月ごろからといわれています。
つまり、新生児時期に赤ちゃんと目が合わないからといって過度に心配する必要はありません。
新生児と目が合わない5つの理由とは
記事の冒頭で、新生児の視力は光を判断できる程度の力しかないため目が合わなくても仕方がないと紹介しました。
しかし、視力が未発達なこと以外にも実は目が合わない理由はあるのです。
- 他のことに興味を示しているから
- 発達のペースがゆっくりだから
- 強い視線が苦手だから
- 目や視力に異常があるから
- 発達障害があるから
上記5つの理由が、新生児と目が合わない理由だとされています。
早速、詳しく解説していきましょう。
他のことに興味を示しているから
赤ちゃんの視力は発達していませんが、耳は聞こえています。そのため、耳で聞こえている音を頼りに他のことに興味を示している可能性が考えられます。
音を頼りに他のことに興味を示している場合、ぼんやりしている視力が優先される事はほとんどありません。
赤ちゃんと目を合わせたい場合は、テレビの音を消すなどして、興味を分散させないようにしてみるのもおすすめです。
発達のペースがゆっくりだから
記事の冒頭では、生後2ヶ月ごろから目が合うようになると紹介しましたが、すべての赤ちゃんが同じように発達をしていくわけではありません。
大人だって個性があるように、赤ちゃんにも生まれた時から個性があります。
発達のペースがたとえゆっくりでも問題は全くありません。今は目が合う回数が少なくても、発達するにつれ合うようになってくるので、心配する必要はありません。
強い視線が苦手だから
赤ちゃんの中には、強い視線を向けられることが苦手な子もいるようです。
他人から視線を向けられることが「楽しい」「嬉しい」と感じる子もいれば「苦手」「怖い」と感じる子もいるのです。
強い視線が苦手で、目が合わないようであれば、少し対策をとってあげる必要があります。その対策とは、面と向かい合って目を合わせようとするのではなく、横並びや斜めから声をかけるようにしてみましょう。
赤ちゃんが少しずつパパとママを認識できるようになれば、苦手意識がなくなり、自然と目が合うようになることでしょう。
目や視力に異常があるから
これまでに紹介した理由では「赤ちゃんと目が合わなくても問題ない」という内容でした。
しかし、生後4ヶ月ごろになっても、赤ちゃんと目が合わないと感じるようなら、目や視力に異常がある可能性が考えられます。
視力の矯正は8歳頃までにする必要があります。目の病気を持って生まれてきているようなら、できるだけ早く気付くことが重要です。
目や視力に異常を感じているようなら、すぐに専門の機関を受診しましょう。
発達障害や自閉症があるから
発達障害や自閉症を持って生まれてきている子には、目が合いにくい特性があるようです。
とはいえ、目が合いにくいからといって、すぐに発達障害や自閉症と判断できるわけではありません。目が合いにくいだけでなく、その他の観点を参考にしながら、発達障害や自閉症と診断されるのです。
また、赤ちゃんの時期には、発達障害や自閉症と診断される事はありません。早くて2歳から3歳頃です。
パパやママが赤ちゃんと生活をしていて「生きにくさ」「育てにくさ」を感じているようなら、成長に合わせて専門の機関を受診しましょう。
赤ちゃんの視力の発達ペースとは
そもそも、赤ちゃんの視力はどのように発達していくのでしょうか。
赤ちゃんの視力の発達ペースを把握しておくだけでも、パパやママの安心につながります。
この見出しでは、新生児の視力発達スペースを月齢ごとに紹介していきます。もちろん、赤ちゃん一人ひとり視力の発達ペースは異なるため、目安として参考にしてみてください。
生後すぐ〜生後1ヶ月ごろ
記事の冒頭でも紹介したように、生後すぐから1ヵ月頃の赤ちゃんはほとんど視力がありません。
部屋の明るさ、暗さを認識できる程度で、ものははっきり見えていないのです。
視界全体はぼんやりと見えていて、20センチから30センチ程度近づかないと見えないといわれています。
生後2ヶ月ごろ
生後2ヶ月ごろになると、少しずつ目が合うようになります。ただ発達のペースは赤ちゃんごとに異なるため、生後2ヶ月ごろに目が合わなくても過度に心配する必要はありません。
生後2ヶ月ごろには、両眼を使って物体を見れるようになり視界も広がってきます。
生後3ヶ月ごろ
生後3ヶ月ごろになると、ぼんやりとしか見えていなかった視力も少しずつ発達していき、30センチ以上離れても見えるようになってきます。
見えているものを手を伸ばして取ろうとするような仕草も見られるでしょう。
生後6ヶ月ごろ
生後6ヶ月ごろには、ほとんどの赤ちゃんと視線が合うようになるはずです。
動くものを、目で追う力も発達してくることでしょう。
生後12ヶ月ごろ
生後12ヶ月ごろになると、0.2から0.3程度の視力が発達しているといわれています。
大人からしてみれば、まだほとんど見えていないと感じるかもしれませんが、遠くのものもぼんやりと見えているのです。
また一歳を過ぎた頃から、視力はものすごいペースで発達していきます。万が一、この時期に目に異常を感じているようなら、速やかに眼科や小児科を受診することが大切です。
3歳ごろ
3歳頃には、ほとんどの子供が視力が1.0に達するといわれています。
目が合わないのは目の病気があるから?
「新生児と目が合わない理由」の見出しで、目が合わないのは目に異常があると紹介したように、目の病気が全くないともいえないのです。
では、新生児の目が合わないのはどんな病気の可能性が考えられるのでしょうか?
- 斜視
- 遠視
- 眼振
上記3つの病気が、新生児と目が合わない場合に考えられる目の病気です。
次の見出しで詳しく解説しているので、赤ちゃんの目の病気が心配な場合はぜひ参考にしてみてください。
斜視
片目は正面を向いていても、もう片方が内側を向いていたり、外側を見ていたりするのが「斜視」です。
斜視を持っていると、ものがぼんやり見えたり、視点がずれている方の目を自然と使わなくなり、視力の発達に左右差が出てしまう可能性があるのです。
斜視は、目を動かす筋肉や神経の異常が原因とされています。
矯正メガネを着用しながら、視点を正しくし、視力の発達を促し治療を行います。
遠視
遠くよりも近くのものが見えにくい状態を「遠視」といいます。小さな赤ちゃんはほとんどが遠視を持って生まれてきているといいます。視力が発達するにつれ、ピントを合わせる力が備わっていくのです。
遠視の子は、近くのものが見えにくい状態になっているため、顔を近づけても、目が合いにくい傾向があります。
遠視も斜視と同様に、メガネを装着することで矯正できます。
眼振
眼振とは、その言葉の通り、目が上下左右に揺れている状態のことを指します。原因はわかっていませんが、突発性のものが多いのが特徴です。
乳児期における両眼の高度視力不良により眼振が見られる事があります。矯正をする必要があるため、子供の目が上下左右に細かく揺れている様子があれば、すぐに小児科や眼科に相談をしましょう。
新生児と目が合わなくて不安な時は…?
新生児と目が合わなくて不安な場合は、1人で抱え込むのではなく、専門の機関に相談をしましょう。
パパやママは赤ちゃんと毎日顔を合わせているかもしれませんが、目について専門家ではありません。
先程の見出しでも紹介したように、目が合わないのは目の病気を抱えている可能性もあるわけです。新生児となかなか目が合わず、不安を感じているようなら、すぐに相談すると良いでしょう。
小児科・眼科へ相談
赤ちゃんの目について不安を抱えているようなら、かかりつけの小児科や眼科を受診するのが重要です。
赤ちゃんに目の病気の疑いがあるようなら、専門の治療ができる病院を紹介してくれることでしょう。
保健センターに相談
「病院に相談するほど大げさじゃないような気がするけど、誰かに話を聞いてもらいたい」そんな時は保健センターに相談するのがおすすめです。
保健センターには、毎日たくさんのお母さんから相談の連絡が来ています。
病院を受診したほうがいいのか?など、必要に応じて的確なアドバイスをもらえるはずですよ。
子育て相談窓口に相談
自治体によっては、子育て相談窓口が設置されていることもあります。子育て相談窓口で相談をすれば、的確なアドバイスをもらえることでしょう。
また目の相談以外に、子供に対して育てにくさを感じている場合にも気軽に相談をすることができます。
気になることがあれば専門の機関に相談を
新生児と目が合わない理由や、赤ちゃんの視力発達ペース、目が合わない時に考えられる赤ちゃんの目の病気について紹介しましたが、いかがでしたか?
新生児と目が合う回数が少なくても、視力の発達ペースの観点から過度に心配する必要はありません。
記事の中では、生後2ヶ月ごろから目が合うようになると紹介しましたが、それはあくまでも目安であり、発達のペースはそれぞれで、ゆっくりめな赤ちゃんがいるのも事実です。
しかし、中には目の病気や他の病気を持って生まれている子もいます。パパやママが不安を感じているようなら、専門の機関に相談をしてみましょう。
ママの感想・意見交換スペース