お腹の中で守られていた赤ちゃんは、生まれてきてからたくさんのウイルスに触れます。風邪をひきながら免疫を獲得し、強い体をつくるのです。
しかし、小さな体で高い熱をもっていると心配になりますよね。適切に対応するためには、正しい体温を把握することが重要です。
今回の記事では、新生児の正しい体温の測り方を紹介しています。体温計の種類別に解説しています。
ぜひ、最後までチェックしてみてください。
そもそも健康な新生児の体温は何度?
そもそも健康な新生児の体温は何度なのでしょうか?赤ちゃんは、大人よりも体温が高い傾向があります。
赤ちゃんを抱っこしていて、ポカポカしたり「もしかして熱があるの?」と感じたりするのはそのせいです。
寝起きやお風呂上がり、食事をしたあとはまたさらに高くなり、0.5度程高くなることもあるのです。
体温が37.5度であれば、大人だと微熱ですが、赤ちゃんだと正常だといえます。38.0度以上になると、明らかに発熱しています。
赤ちゃんが発熱している場合には、様子をこまめにチェックしましょう。
- 元気はあるか
- 食欲はあるか
- おしっこやうんちはできているか
など、普段の様子と発熱時の様子を比較してみましょう。
新生児が発熱した時の正しい体温の測り方
新生児が発熱しているのかを明確にするためには、体温計を使用して体温を測る必要があります。
ただ、平熱が大人とは異なるためいくつかの注意点を抑えながら、正しく検温する必要があります。
まずはじめに、正しい体温の測り方から紹介していきましょう。
食事をしたばかりなら30分時間を置くこと
記事の冒頭でも紹介したように、赤ちゃんの体温は大人よりも高いです。また授乳後は、消化を促すためにさらに対応が高くなってしまいます。
正しく検温するためには、食事をしてから30分以上間隔をあけましょう。
測定する前は安静にしておくこと
新生児の赤ちゃんが、激しく動くことはないかと思われますが、測定する前には安静にしておくことが重要です。
お風呂に入ってすぐのタイミングで検温するのもNGです。お風呂に入ってすぐは、血流もよくなっているため体温が上がっています。
また、お風呂で体があたためられていることにより、正しい体温が計測できません。
また、睡眠後に計測をする際も目覚めてから30分後を目安に計測をしましょう。寝ていて安静にすごしているのにどうして?と思われるかもしれませんね。
ただ、赤ちゃんは睡眠時にもたくさんのエネルギーを使っています。安静にしているようでも、体温は上がってしまうのです。
毎回同じ場所で体温を計測すること
赤ちゃんも大人も測る場所によって、体温が異なる場合があります。
そのためどの場所で計測しても問題ありませんが、検温する際には、毎回同じ場所で計測をすることが重要です。
新生児に使用可能な体温計の種類
正しい体温の測り方について理解を深められたところで、新生児に使用できる体温計について紹介をしていきます。
それぞれの体温計の特徴を抑えて、赤ちゃんに合っているものを見つけてくださいね。
電子体温計
「体温計ってどんなもの?」という質問に対して、電子体温計を想像する方が多いのではないでしょうか?
電子体温計とは、ワキに挟んで検温するアイテムです。
一台あれば、赤ちゃんから大人まで使用することができるので便利です。ホームセンターやドラッグストアで手軽に購入することができます。
皮膚赤外線体温計
皮膚赤外線体温計は、その名の通り皮膚に赤外線を飛ばして体温を計測するものです。
あまり主流な体温計ではありませんでしたが、2020年ごろからコロナウイルスが流行した際に、多くの店舗で取り入れられました。
誰もが一度は使用したことがある程、メジャーなものになりましたよね。皮膚に接触させずに検温することができるため、清潔をキープすることができます。
耳赤外線体温計
先程紹介した、皮膚に赤外線をあてるタイプの体温計とは異なり、耳の中で検温する体温計です。
体温計の先端部分を耳の中に挿入し計測します。ほとんどの商品が1秒〜3秒で計測できます。そのため、新生児やじっとしているのが苦手な小さな子どもにおすすめの体温計だといえるでしょう。
電子体温計に比べて、少しお値段ははりますが、ホームセンターや、ドラッグストアで購入できる手軽な商品です。
電子体温計の正しい使い方と注意点
体温計の種類と特徴について紹介しました。この見出しでは、それぞれの体温計の適切な使い方と、知っておくべき注意点を解説します。
正しい使い方と、注意点をしっておかなければ、正しく計測できない可能性が高まるため理解を深めておきましょう。
正しい使い方
電子体温計の使い方は、基本的にはワキに挟んで使用します。ただ、腕がほそくて上手く挟むことができない場合には、首元に挟んで計測することも可能です。
お風呂上がりや、汗をかいている場合など計測する箇所が濡れていたら、正しく検温できません。使用前には、タオルで水分を拭き取るようにしましょう。
注意点
電子体温計は、ワキや首に挟んでから最低でも15秒はじっとしておく必要があります。小さな子どもから大人まで使用が可能で便利なアイテムではありますが、正しくはさめていないと計測できないというデメリットもあります。
腕が細い新生児や、じっとしていない子どもに使用をするのは、難しいかもしれません。
皮膚赤外線体温計の正しい使い方と注意点
次に紹介するのは、皮膚赤外線体温計の正しい使い方と注意点です。
正しい使い方
皮膚赤外線体温計は、検温したい場所に体温計を向けて、スイッチを押すだけで検温できます。
1秒程度で検温できるため、かなり手軽で小さな子どもにも使いやすいです。
測定箇所は、ひたいやこめかみあたりの血流が良い箇所にします。
ただ、電子体温計と同様に体が濡れていると正しく検温できません。測定前には体の水分を拭き取るようにしましょう。
注意点
非接触型の体温計を使用していて、34〜35度くらいの、低すぎる体温が計測された経験はありませんか?
皮膚赤外線体温計は、身体が冷えていると正しく計測できないデメリットがあります。外から帰ってきたタイミングや、汗をかいて体が冷えている状態だと正しく検温できないことが多いです。
耳赤外線体温計の正しい使い方と注意点
最後に紹介するのは、耳赤外線体温計の正しい使い方と注意点です。
正しい使い方
皮膚赤外線体温計とほとんど使い方は同じです。異なるのは赤外線を当てる箇所が皮膚なのか?耳の中なのか?ということです。
耳赤外線体温計は、体温計の先端部分を耳の穴に挿入し、検温を行います。1秒から3秒ほどで検温できるため、じっとしているのが苦手な子供にも使用できます。
先端に挿入するだけで検温はできるため、奥に入れすぎないように注意が必要です。
注意点
耳赤外線体温計は、便利なアイテムではありますが耳垢が溜まっていると正しく計測できないことがあります。
また、耳の穴が小さすぎると正しく計測できないことがあるため、新生児には向いていない可能性が高いです。
耳に直接挿入して体温を計測するため、先端部分にカバーをつける必要があります。しかし、衛生面の観点から、カバーは毎回交換しなければなりません。
体温計自体は、手軽に購入することができる商品ではありますが、カバーを何度も購入するため、他の体温計に比べコスパが悪くなってしまいます。
新生児の発熱に気付くためには、平熱を知っておくことが重要
今回の記事では、新生児の平熱、体温計の種類とそれぞれの正しい使い方と注意点を解説しました。
記事の冒頭でも紹介したように、赤ちゃんの平熱は大人とは異なります。
つまり、赤ちゃんの平熱を把握しておかなければ、赤ちゃんの発熱に気づくことができないのです。
毎日体温をはかる必要はありませんが、週に1〜2回は、計測を行い、平熱を把握しておきましょう。
その際には、記事の中でも紹介しましたが、毎回同じ箇所で計測することが重要です。
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