チャイルドシートを前向きに取り付けるタイミングは、安全性を最優先に考える必要があります。
一般的に、1歳を過ぎて体重が9〜10kgを超える頃が目安とされていますが、個々の子どもの成長に合わせた判断が大切です。
また、チャイルドシートを前向きに取り付ける際には、いくつかの重要な注意点があります。
この記事では、チャイルドシートを前向きに取り付ける際の注意点や適切なタイミングについて詳しく解説しています。前向きに取り付けることができるおすすめのチャイルドシートも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

チャイルドシートはいつから前向きに取り付けていいの?
チャイルドシートを前向きに取り付けるタイミングは、赤ちゃんの成長に応じて決まります。
一般的には、子どもが体重9~10kgを超え、首がしっかり座り、支えができるようになった頃が目安です。
子どもが体重9~10kgを超え、首がしっかり座り、支えができるようになるのは、生後1歳頃となります。
ただし、その目安はそれぞれのチャイルドシートのメーカーやモデルによっても異なるため、取り扱い説明書を確認することが重要です。
前向きに取り付ける際は、子どもの体力や安全性を最優先に考え、座席ベルトがしっかりとフィットしているか確認しましょう。
安全性を重視して、前向き使用に移行するタイミングを見極めることが大切です。

前向きに取り付けた方が、コミュニケーションはとりやすいけど、子どもの成長をみながら取り付けを変更する必要がありそうだね!
チャイルドシートは前向きと後ろ向きでどんな違いがあるの?
そもそも、チャイルドシートの前向きと後ろ向きではどのような違いがあるのかご存知でしょうか?
チャイルドシートの前向きと後ろ向きの違いを、以下に4つまとめました。それでは早速解説していきましょう。
- 安全性の違い
- 乗せおろしのしやすさの違い
- 視界の違い
- 設置スペースの違い
安全性の違い
チャイルドシートの前向きと後ろ向きでは、安全性に大きな違いがあります。
後ろ向きのチャイルドシートは、事故が発生した際に赤ちゃんの体にかかる衝撃を軽減できるため、特に首や頭の骨が未熟な赤ちゃんにとっては安全性が高いとされています。
後ろ向きに乗っていると、事故時に衝撃を背中全体で受け止めることができ、首にかかる負担が軽減されます。
前向きに座らせる場合は、衝撃を直接受ける位置に体が来るため、後ろ向きのほうが安全性が高いとされています。
そのため、後ろ向きの使用は1歳を超えても続けることが推奨されており、前向きは安全基準をクリアした後に移行することが望ましいです。



子どもの身体がしっかり安定するまでは、後ろ向きに取り付けた方がよさそうだね!
乗せおろしのしやすさの違い
前向きと後ろ向きでは、赤ちゃんの乗せおろしのしやすさに違いがあります。
後ろ向きのチャイルドシートは、赤ちゃんを乗せる際に体を前に向けた状態で車に乗せることになりますが、車内が狭いと赤ちゃんを座席に乗せるのがやや難しく感じることがあります。
後ろ向きに座らせる場合、赤ちゃんの顔が座席の背もたれに向かっているため、手を伸ばして抱きかかえるのが少し不便です。
前向きのチャイルドシートは、赤ちゃんが車内で前を向いているため、乗せおろしが比較的スムーズに行えます。
車のドアを開けてから赤ちゃんの顔を確認しながらスムーズに座らせることができ、親にとって便利な面があります。
視界の違い
前向きと後ろ向きのチャイルドシートでは、赤ちゃんの視界にも大きな違いがあります。
後ろ向きの場合、赤ちゃんは車の後ろを向いているため、外の景色を見ることはできません。
赤ちゃんは車内の親と目を合わせることができ、会話を楽しむことはできますが、外の景色を見ることはできません。
一方、前向きのチャイルドシートでは、赤ちゃんは車の進行方向を見ることができるため、窓から外の景色を楽しむことができ、移動中の新しい刺激を得ることができます。
視覚的な刺激は、赤ちゃんの発達を助けることにもつながりますが、注意を引く景色に気を取られて泣いたり、気を散らせたりすることもあるため、適切な使い方が求められます。



前向きに取り付けた方が、視界がよくなるのは当然だよね!



ドライブ中に飽きない工夫をしてあげる必要がありそうだよね!
設置スペースの違い
前向きと後ろ向きでは、チャイルドシートの設置スペースにも違いがあります。
後ろ向きに設置するチャイルドシートは、通常、前席の後ろに配置されるため、前席が多少前に移動する必要があります。
車内のスペースをより多く占有することになり、特に後席が狭い車の場合は、後ろ向きの設置が難しいことがあります。
前向きのチャイルドシートは、前席を気にせず設置できることが多く、車内のスペースを効率的に使うことができます。
前向き設置でも、後ろ向きと比べて乗車中の安全性に差があるため、後ろ向きの設置が推奨されることが多いです。
設置スペースに関しては、車のサイズやチャイルドシートのモデルによっても異なるため、車とシートの相性を確認することが重要です。
チャイルドシートを前向きに取り付ける際の5つの注意点
チャイルドシートを前向きに取り付ける際には、いくつかの注意点を抑えておく必要があります。
取り付けの際の注意点を抑えておかなければ、赤ちゃんの命を危険にさらすことにつながるからです。
チャイルドシートを前向きに取り付ける際の注意点を、以下に5つまとめました。早速解説していきましょう。
- 対象年齢・体重・身長を確認する
- シートの角度を適切に調整する
- ISOFIXまたはシートベルトを正しく固定する
- エアバッグの影響を考慮する
- 子どもの成長に合わせて調整する
対象年齢・体重・身長を確認する
チャイルドシートを前向きに取り付ける前に、対象年齢・体重・身長が適切かを確認することが重要です。
チャイルドシートは、使用可能な年齢や体重、身長の目安が販売されているメーカーごとに設定されており、これらを守ることは安全使用の基本です。
多くのチャイルドシートでは、前向き使用に移行するのは通常1歳を超えてから、体重が9~10kgを超えた頃が目安とされています。
また、身長に応じたシートの調整が必要で、シートベルトがしっかりと赤ちゃんの体にフィットしているかを確認する必要があります。
対象基準を守らずに使用すると、事故発生時に安全性が低下する恐れがあるため、必ずメーカーの指定に従いましょう。



年齢だけじゃなくて、子どもの体型をみて判断する必要がありそう!
シートの角度を適切に調整する
チャイルドシートを前向きに取り付ける際、シートの角度調整が非常に重要です。
適切な角度が保たれていないと、赤ちゃんが座っている間に不安定になったり、シートベルトが正しく機能しなかったりする可能性があるからです。
前向きのシートは、体をしっかりと支えるために一定の角度を保つ必要があります。
チャイルドシートには角度調整機能が備わっているので、赤ちゃんが安定して座れるように調整しましょう。
角度が急すぎると赤ちゃんの体が前に倒れてしまう恐れがあり、逆に寝かせすぎると衝撃を受けやすくなるため、指示通りに適切な角度に設定することが大切です。
ISOFIXまたはシートベルトを正しく固定する
チャイルドシートを車に取り付ける際、ISOFIXシステムまたはシートベルトを正しく固定することは最も重要な安全対策の一つです。
ISOFIXは、車の座席に直接チャイルドシートを簡単に固定できるシステムで、固定が不十分な場合の事故のリスクを減らします。
シートベルトを使用する場合は、ベルトがしっかりと引っ張られ、チャイルドシートが揺れないように固定されていることを確認する必要があります。
固定部分がゆるくなっていると、万が一事故が発生した場合にチャイルドシートが移動し、赤ちゃんが安全に守られない可能性があるからです。
ISOFIXまたはシートベルト、どちらの固定方法でもしっかりと確認することが不可欠です。



ISOFIXは初めて取り付けるママでも比較的簡単に取り付けができるよ!
エアバッグの影響を考慮する
チャイルドシートを前向きに取り付ける際には、エアバッグの影響を考慮することが非常に重要です。
エアバッグが作動すると衝撃が強くなるため、特に助手席にチャイルドシートを取り付ける場合は、エアバッグが開く位置に赤ちゃんがいないように配慮する必要があります。
エアバッグは、衝突時に非常に強い力で膨らみます。前向きで取り付ける場合、後部座席に取り付ける方が安全です。
もしやむを得ず助手席に取り付ける場合は、エアバッグのオフ機能を使うことを確認し、できるだけ後部座席に設置することをおすすめします。
子どもの成長に合わせて調整する
前向きチャイルドシートは、赤ちゃんの成長に応じて適切に調整することが必要です。
シートベルトの長さや位置を赤ちゃんの体格に合わせて調整することが大切です。子どもが成長するにつれて、肩の位置や頭の位置が変わり、シートベルトが不適切になることがあります。
定期的にシートベルトの調整を行い、赤ちゃんがしっかりと支えられるようにすることが重要です。
また、クッションやヘッドサポートを使用する場合も、子どもの成長に合わせて調整して、快適で安全な状態を保つようにしましょう。



頭のカバーやリクライニングは子どもの身体にフィットするように常に確認してあげたいね!
前向きに取り付けられるおすすめのチャイルドシート5選
前向きに取り付けられるおすすめのチャイルドシートを5選ピックアップしてみました。それぞれの商品の特徴や、おすすめポイントを解説しているので、参考にしてみてください。
- Reecle チャイルドシート 360°回転式
- Aprica フラディア プラス ライト
- Combi クルムーヴ スマート ISOFIX エッグショック
- Joie チャイルドシート アイ・アーク360°
- Nebio チャイルドシート ジュニアシート
Reecle チャイルドシート 360°回転式
新生児から12歳まで使用可能なロングユースモデルです。シートが360°回転する機能が搭載されていることにより、乗せ降ろしがスムーズで、前向き・後向きの切り替えも簡単です。
ISOFIX対応で初めてチャイルドシートを取り付けるママでも確実に搭載ができます。
価格帯は5万円以下とコストパフォーマンスが高いのが魅力のポイント!
ただし、説明書が英語表記のため、設置時には注意が必要です。動画などを見ながら、確実に取り付けるようにしましょう。
Aprica フラディア プラス ライト
新生児から4歳頃まで使用可能なモデルのチャイルドシートです。独自の「フラットベッド」機能により、赤ちゃんを自然な姿勢で寝かせることができます。
ISOFIX対応で取り付けも簡単。軽量設計で車への載せ替えもラクラクです。
ただし、価格帯はやや高めとなっています。また、ベットのように使用する場合は、かなりスペースを使ってしまうため、軽自動車などコンパクトな車の場合は大人が乗るスペースがかなり減ってしまうので注意が必要です。
Combi クルムーヴ スマート ISOFIX エッグショック
新生児から4歳頃まで使用可能なチャイルドシートです。シートは360°回転する機能とリクライニング機能が搭載されているため、赤ちゃんも快適にドライブを楽しめるチャイルドシートになっています。
「エッグショック」素材が衝撃を吸収するため、万が一交通事故にあった場合でも赤ちゃんの身体をしっかり守れるのが嬉しいポイント!性能の高くISOFIX対応で取り付けも簡単なことから、他の商品に比べて価格がやや高めの設定になっているため、予算を充分に確保しておく必要があります。
Joie チャイルドシート アイ・アーク360°
新生児から4歳頃まで使用可能できるチャイルドシートです。360°回転機能とリクライニング機能を備えているため、赤ちゃんの乗せ下ろしがスムーズです。
取り付け方法はISOFIXが採用されていて、高品質なチャイルドシートですが、他の商品に比べると価格帯は比較的リーズナブルな設定になっているのが魅力のポイントです。
質の高いチャイルドシートがほしいけれど、コストはできるだけ抑えたい方にはおすすめのチャイルドシートです。
ただこちらの商品は、ヘッドレストの調整範囲が限られているのがデメリットです。赤ちゃんの成長に合わせて細かく調整をしてあげましょう。
Nebio チャイルドシート ジュニアシート
1歳頃から11歳頃まで長く使用できるチャイルドシートです。シートベルト固定タイプなので、専用の金具が車に搭載されていなくても、取り付け可能です。
ヘッドレストは8段階で調整できるため、子どもの成長に合わせて調整しながらフィットする状態にしてあげられるのが嬉しいポイントです。
価格帯はリーズナブルで、コストパフォーマンスに優れています。
総合的におすすめなのは「Reecle チャイルドシート 360°回転式」
ここまで5台のチャイルドシートを紹介してきました。シートは360°回転するタイプの商品や、ISOFIXで固定できる商品などさまざまあり、どれを購入したらいいのか迷っているママも多いはず。
今回紹介して5台のチャイルドシートの中で、3児の母である筆者が特におすすめしているのが「Reecle チャイルドシート 360°回転式」です。
「Reecle チャイルドシート 360°回転式」は、新生児から12歳頃(体重0〜36kg)まで使用できるロングユース対応のチャイルドシートです。ISOFIX固定とシートベルト固定の両方に対応しており、様々な車種での取り付けができます。
最大140度までのリクライニングが調整できるので、赤ちゃんの快適な姿勢をサポートしてあげられます。
本体重量は約7.6kgと軽量で、車への載せ替えや持ち運びが容易なだけでなく、シートカバーは取り外して丸洗いできるため、常に清潔に保てるのもおすすめポイントの1つ。
シンプルでスタイリッシュなデザインに加え、ブラック、グレー、レッドの3色展開で、車内のインテリアにも馴染みます。
チャイルドシートを取り付ける際によくある質問
最後に、チャイルドシートを取り付ける際によくある質問をまとめました。気になることがある方は、ぜひ参考にしてみてください。
チャイルドシートは助手席に取り付けてもいいですか?
チャイルドシートを助手席に取り付けることは可能です。
しかし、チャイルドシートを助手席に取り付ける際には、いくつかの重要なポイントを抑える必要があります。
まず、エアバッグの影響を考慮しましょう。エアバッグが作動する際、その強い衝撃が赤ちゃんに大きな危険をもたらす可能性があるからです。
助手席で使用する場合はエアバッグを必ずオフにするか、後部座席に取り付けることが推奨されます。
また、助手席に取り付ける際は、シートベルトの固定方法を十分に確認し、チャイルドシートがしっかりと固定されていることを確認することが重要です。
助手席を選ぶ場合でも、安全性を最優先に考慮して、可能であれば後部座席に設置するのがベストです。
子どもをチャイルドシートに乗せる際、気を付けるポイントはありますか?
子どもをチャイルドシートに乗せる際の最も重要なポイントは、シートベルトやハーネスが正しく調整されていることです。
シートベルトが赤ちゃんの肩や胸にぴったりとフィットし、腰ベルトがしっかりとお腹の部分に当たっていることを確認しましょう。
ベルトが緩すぎたり、食い込んだりしないように気をつけ、赤ちゃんが快適で安全な状態で座れるようにします。
赤ちゃんがシートにしっかりと座り、肩の部分や頭がシートのサポート内に収まるよう調整します。
チャイルドシートが車にしっかりと固定されているかも必ずチェックし、安全性を充分に守りましょう。
子どもの様子を見ながら運転する方法はありますか?
運転中に子どもの様子を確認する方法としては、ミラーの活用がおすすめです。
後部座席の子どもを確認するために、車に取り付けられる「バックミラー」や「リヤビューミラー」を使用することができます。
「バックミラー」や「リヤビューミラー」を使用すると、後部座席に乗せた子どもの表情や動きが運転中に確認でき、必要なときに反応することができます。
子どもが泣いたり、不安定な状態にある場合でも、運転を止めることなく確認できるため安全性が高まります。
運転中に頻繁に子どもの様子を見すぎてしまうと、事故のリスクが増えるため、視線を道路に向けながら、目の届く範囲で確認するよう心がけることが重要です。
R44とR129の違いって何ですか?
R44は、従来のチャイルドシートの基準で、子どもの体重に基づいてシートを選ぶタイプの規格です。
R129は、身長に基づく規格で、より厳格な衝突テスト基準が設けられています。
R129では、横衝突テストや後ろ向きに座ることを重視した基準が導入され、より高い安全性を確保されています。
R129ではISOFIXシステムを推奨しており、より簡単かつ確実にチャイルドシートを車に取り付けることが可能です。
安全性を高めたR129は、新しい規格として近年多くの車とチャイルドシートに採用されています。
チャイルドシートを前向きに取り付ける際は、年齢や体重を必ずチェック!
今回の記事では、チャイルドシートを前向きに取り付ける際の注意点や適切なタイミングについて解説しましたが、いかがでしたか?
チャイルドシートを前向きに取り付ける際には、まず年齢や体重を確認することが重要です。
チャイルドシートを前向きに取り付けるタイミングは、1歳を過ぎて体重が9~10kg以上になった頃が目安とされています。
しかし、それぞれ販売しているメーカーが推奨する基準を確認することも大切です。
また、体格や発育具合に個人差があるため、無理に前向きにするのではなく、後ろ向きでも安全に乗れる年齢まで後ろ向きシートを使用することが推奨されてます。
前向きに取り付ける際は、シートがしっかりと固定されているかも確認し、万が一、事故が発生した際にも子どもが安全に守られるよう配慮しましょう。
別の記事では、チャイルドシートとジュニアシートの違いも解説しています。切り替えのタイミングも紹介しているので、気になる方は、ぜひそちらも参考にしてみてください。




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