「サイレントベビー」という言葉を聞いたことがあるママは多いのではないでしょうか?
サイレントベビーには、医学的根拠はないといわれているものの、育てている大切な我が子の表情があまり見られないと「もしかしてサイレントベビーなのかな…?」と不安になるのは当然です。
今回の記事では、サイレントベビーとはどんな赤ちゃんのことを指しているのか、その特徴を紹介しています。サイレントベビーになってしまう原因や対処法も併せて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

サイレントベビーに医学的根拠はない!]
今回の記事では、サイレントベビーの特徴や、サイレントベビーになってしまう原因などを紹介しています。
しかし、サイレントベビーには「医学的根拠」はありません。初めて子育てをしていると、テレビやインターネットなど、さまざまな媒体に記載されている情報に翻弄されることもあるでしょう。
では、なぜ「サイレントベビー」という言葉が生まれたのか?それは、小児科医の柳沢慧氏が1968年に自身の著書で発表したからです。
そこでは「無表情」「泣かない」「笑わない」といった特徴を持つ赤ちゃんのことを「サイレントベビー」と表現されていました。
医学的根拠はなく「サイレントベビー」はあくまでも造語でありますが、子育て真っ最中のママたちにとっては、衝撃的なフレーズであった事は事実です。
ただ、大きく生まれた赤ちゃんもいれば、小さく生まれた赤ちゃんがいるように、1歳前から歩く赤ちゃんがいれば、成長がゆっくりな赤ちゃんもいます。
社会に出てからも、コミュニケーションが得意な人もいればそうでない人もいますよね。赤ちゃんだって同じです。
愛情をたっぷり持って接していれば、簡単にサイレントベビーになる事はありません。「もしかしたらおとなしいのは、赤ちゃん自身の個性なのかもしれない」と心に余裕を持って接してみてください。

「おとなしいならサイレントベビーかも…」なんて言われると不安になっちゃうけど、愛情を持って接しているなら、過度に心配する必要は無いよ!
サイレントベビーとは?5つの特徴を紹介
サイレントベビーに医学的根拠は無いと前述しました。
しかし、小児科医の柳沢慧氏が1968年に自身の著書「サイレントベビー」で発表したように「無表情」「泣かない」「笑わない」といった特徴を持つ赤ちゃんがいるのは事実です。
「サイレントベビー」には定義がなく、曖昧な単語ではありますが、いくつかの共通する特徴があるのは事実です。
サイレントベビーに共通する特徴を以下に5つまとめました。それでは詳しく解説していきましょう。
- オムツが汚れていても泣かない
- 表情があまり変わらない
- 自己表現があまりない
- 一人で遊ぶ時間が長い
- 手足をあまり動かさない
ただ何度も繰り返しいうように、サイレントベビーには医学的根拠はありません。今回紹介する特徴に1つ当てはまったからといって、すぐにサイレントベビーだと判断はできないのです。
サイレントベビーかどうかを判断するには、赤ちゃんの日常の様子を見てからになることがほとんどなので、今回紹介する見出しの特徴に子どもが当てはまっているからといって、すぐに「私の子どもは、サイレントベビーだ…!どうしよう…」と慌てないようにしましょう。
オムツが汚れていても泣かない
オムツが汚れていても、赤ちゃんが泣かないようなら「サイレントベビー?」と疑いましょう。
また、オムツが汚れているタイミングだけでなく、さまざまなタイミングで赤ちゃんは泣いて、自分の感情をママやパパに伝えようとします。
- 眠たい時
- お腹がすいたとき
- 室内が暑い時、または寒い時
- パパやママに甘えたい時
- 周りに誰もいない時
サイレントベビーと呼ばれる赤ちゃんは、上記のようなタイミングでも、泣いてパパやママに感情を訴える事はありません。



一般的に赤ちゃんが泣くとされているタイミングで、泣いていないと「サイレントベビーかも…」と不安になるのも仕方ないよね。
表情があまり変わらない
小さな赤ちゃんでも、楽しい時、悲しい時などのタイミングで感情が表情に現れます。
成長するにつれ、少しずつ増やすことが楽しいと感じるパパやママもいるのではないでしょうか?
常に無表情でいる赤ちゃんは「サイレントベビー」の特徴の1つです。パパやママがあやしても、表情が終わり変わらないのは心配な特徴に当てはまります。
自己表現があまりない
赤ちゃんは成長するにつれ、少しずつ自我が出てきます。1歳半ごろから「イヤイヤ期」と呼ばれる時期に入ります。
イヤイヤ期は赤ちゃんが成長するにつれ大切な時期といわれていますが、自分の感情を出さず育てやすいと感じるようなら、少し心配です。
イヤイヤ期の程度も赤ちゃんによって差があるのは事実ですが、全くない赤ちゃんはいません。



イヤイヤ期は大変だけど、赤ちゃんが成長するにつれ大切な過程の1つなんだよね。
一人で遊ぶ時間が長い
赤ちゃんは成長するにつれ、少しずつ周りとのコミュニケーションが取れるようになっていきます。
「もしかしてサイレントベビーかも…?」と感じた時は、自治体が運営している子育てサークルなどに参加した場合に、どのように遊んでいるのか?赤ちゃんの様子をチェックしてみましょう。
ただ、中にはおもちゃを取られたりするのが苦手で、1人で遊ぶのが好きな赤ちゃんがいるのも事実です。
1人で遊ぶ時間が長いからといって、すぐに「サイレントベビーかも…?」と判断することはできないので注意しましょう。
手足をあまり動かさない
赤ちゃんは常に全身運動をしています。ハイハイをしたり、まだ歩けない時期でも、手足をバタバタして一生懸命運動をしています。
寝ている時間以外も、手足をあまり動かさず、常にじっとしている時間が多いのは、サイレントベビーの特徴の1つです。



手や足をジタバタさせながら、赤ちゃんは常に全身運動をしているよ!
サイレントベビーになる3つの原因
サイレントベビーには、医学的根拠はありません。また、おとなしい赤ちゃんとそうでない赤ちゃんがいるのは事実です。
ただ、サイレントベビーには共通するいくつかの特徴があることがわかりました。
では、なぜサイレントベビーになってしまうのでしょうか。サイレントベビーになる原因を以下に3つまとめました。次の見出しで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- パパやママが赤ちゃんに無関心
- コミュニケーションをあまりとっていない
- 泣いていてもあまり抱っこをしない
パパやママが赤ちゃんに無関心
パパやママが赤ちゃんに無関心だと、赤ちゃん自身も感情を表に出す機会が少なくなるのも当然です。
例えば、オムツが汚れていることを泣いて訴えているにもかかわらず、なかなか変えてもらえないとどうでしょう。
「パパや、ママが気づいたタイミングでしか変えてくれないから、泣いても意味がない…」と赤ちゃん自身が諦めてしまうのです。
大人からしてみれば「生まれたばかりの赤ちゃんってそんなに賢いの?」と感じるかもしれませんね。
赤ちゃん自身も、自分の命を守るために必死です。感情が伝わらないにもかかわらず、むやみに泣いて自分の体力を消耗するのを避けているのです。



赤ちゃんは大人が思っている何倍も賢い生き物だよ!



赤ちゃんだからといって、適当に扱うのは、厳禁!
コミュニケーションをあまりとっていない
絵本を読んだり歌を歌ったり、話しかけたり、コミュニケーションをとっていないと、赤ちゃん自身も感情の出し方がわからなくなってしまいます。
どんな時に笑えばいいのか、どんな時に泣けばいいのか、赤ちゃんがわからなくなってしまうのです。
泣いたらミルクをもらえる、泣いたらオムツを替えてもらえる、笑ったらパパやママが喜んでくれるというように、赤ちゃん自身もパパやママの表情を見ながら学んでいるのです。
学ぶ機会が他の赤ちゃんに比べて少ないと、感情表現が乏しくなるのも仕方ないですよね。
泣いていてもあまり抱っこをしない
「泣いてすぐに抱っこしていたら、抱き癖がつく」といわれたことがあるパパやママも多いのではないでしょうか?
「抱っこばかりしていたら、抱き癖がつく」ということも、医学的根拠はありません。それに、抱き癖がついたら何が問題なのでしょうか?
泣き癖がついているという事は、パパやママが赤ちゃんをどんな時でも愛していた証拠でもあります。
「泣いて、すぐに抱っこしていたら、泣き癖がつく」という言葉に翻弄され、あまり抱っこをしていないと、感情表現が乏しい赤ちゃんになる可能性があります。
赤ちゃんへの愛情表現は、抱っこやコミュニケーションでとるしかありません。
泣いていても泣いていなくても、しっかり抱っこしてコミュニケーションをとって愛情表現をしましょう。



「すぐに抱っこしたら抱き癖がつく」なんて言葉に振り回されなくても大丈夫



今しかできない愛情表現をしっかりしてあげてね!
サイレントベビーかも…?と不安になった時は?
サイレントベビーには、医学的根拠はないといわれているものの、いくつかの共通する特徴があるのは事実です。
「サイレント・ベビーの特徴にいくつか当てはまっているけれど、もしかしてサイレントベビーになってしまっている…?」と感じた場合には、いくつかの対処法を試してみましょう。
「サイレントベビー…?」と感じたときに、試せる対処法を以下に5つまとめました。
それでは早速詳しく解説していきましょう。
- 赤ちゃんの個性を理解してあげる
- 時間を決めて抱っこをしてあげる
- 絵本を読んだり童謡を歌ったりする
- テレビやスマホを見せる時間を決める
- 小児科や助産師に相談をしてみる
赤ちゃんの個性を理解してあげる
「サイレント・ベビーの特徴にいくつか当てはまっているけれど、泣いたときにはすぐに抱っこしているし、コミュニケーションもしっかりとっている」と思うこともあるはず。
そんな時は「もしかしてサイレントベビーかも…?」と過度に心配する必要はありません。記事の中で何度も紹介しているように、自己表現が激しい赤ちゃんもいれば、おとなしい赤ちゃんもいます。
赤ちゃん全員が感情表現が同じなわけないのでおとなしいのは「赤ちゃんの個性の1つ」と理解してあげましょう。
パパやママが心配しすぎて、どのように接したらいいのかわからなくなることが1番問題です。



パパやママがしっかり愛情持って接しているのに、サイレントベビーになる事はないんだよ!
時間を決めて抱っこをしてあげる
「赤ちゃんがあまり泣かないから、1日の中で抱っこをしている回数が少ない気がする…」と感じるなら、時間を決めて抱っこしてあげるのもおすすめです。
小さな赤ちゃんを育てながら、家事もしていると1日はあっという間に過ぎてしまいますよね。
育てている赤ちゃんがおとなしいと、赤ちゃんとコミュニケーションを取ることを後回しにしてしまうこともあるはず。
- 朝寝から起きたら抱っこをする
- おやつの後は抱っこをする
- オムツを変えた後は抱っこする
上記のように赤ちゃんを抱っこするタイミングを決めておけば、自然とコミュニケーションが取れるようになりますよ。
絵本を読んだり童謡を歌ったりする
「赤ちゃんとコミュニケーションは取りたいけれど、まだしゃべれない赤ちゃんとどうやってコミュニケーションとったらいいんだろう…?」と迷っているパパやママは多いのではないでしょうか?
赤ちゃんとコミュニケーションの取り方がわからない場合には、絵本を読んだり、童謡を歌ったりするのもおすすめです。
赤ちゃんが起きている時間は、絵本を読んだり、童謡を歌ったりしながら、2人の時間を楽しめると感情豊かな赤ちゃんに成長させられます。



0歳から1歳の赤ちゃんの心に響きやすい。絵本はたくさん販売しているよ!
テレビやスマホを見せる時間を決める
小さな赤ちゃんを育てていると、自分のことをする時間や家事の時間を確保するのが難しいですよね。
そのため、テレビやスマホを赤ちゃんに見せる時間が多くなっていることがあるのではないでしょうか?
テレビやスマホを見せることが絶対にダメなわけではありませんが、テレビやスマホの時間が長時間になりすぎるのは避けたほうが良いでしょう。
テレビやスマホを見せる時間が長くなってしまうようなら「家事をする時間を確保するために30分だけ」のように時間を決める必要があります。



テレビやスマートフォンに育児をしてもらうのはNGだよ!
小児科や助産師に相談をしてみる
「一生懸命あやしているのに、感情表現が乏しい気がする…」と感じているようなら、一度小児科や助産師に相談してみるのもおすすめです。
1人で悩んでいても、解決する事はありません。まして自分のことならまだしも、大切な我が子の事なら、一度気持ちが落ち込むと、気持ちを立て直すのが難しいこともありますよね。
小児科や助産師に相談すれば「本当にサイレントベビーになっているのか…?」「サイレントベビーになっているならどんなふうに接したらいいのか?」など的確なアドバイスがもらえます。



的確なアドバイスがもらえるだけでも、ママの気持ちの負担は楽になるはずです。



ママが心配や、不安な気持ちを隠しながら接していることも、赤ちゃんにはしっかり伝わっているよ!
サイレントベビーという言葉に惑わされないで!
今回の記事では、サイレントベビーの特徴や、サイレントベビーになる原因、対処法を紹介しました。
記事の中で、何度も繰り返しているように、サイレントベビーには医学的根拠はありません。
自分のことなら「何とかなるか!」と思えていても、我が子のことになると心配事は尽きませんよね。
ましてや、相手が言葉で自分の感情を伝えられないとなるとなおさらです。すべての責任が自分にのしかかっているような気持ちになるのも当然です。
ただしっかり愛情を持って接していれば、サイレントベビーになる事はありません。サイレントベビーという言葉に惑わされて、赤ちゃんに対する接し方が変わることの方が問題なのです。
絵本を読んだり、童謡を歌ったり、たくさん抱っこして愛情表現をしながら、赤ちゃんと今しかないコミュニケーションをたくさんとってあげてくださいね。
サイレントベビーについては、下記の記事でも詳しく解説しています。
新生児が泣かない理由は?あまり泣かない赤ちゃんとの接し方3選 | ママパーク


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