「新生児黄疸」という単語を聞いたことがあるパパやママが多いのではないでしょうか。しかし「黄疸」という言葉は聞いたことがあっても、どのような症状があり、危険な症状がどういったものなのかについて理解が深められているパパやママは少ないのが現実です。
今回の記事では「新生児黄疸」について紹介していきます。新生児黄疸はいつまで続くのか、黄疸の治療法や危険な症状の見分け方について詳しく解説していきます。
新生児黄疸とは?
「新生児黄疸」は、パパやママなら1度は耳にしたことがあるフレーズでしょう。生まれたての新生児はほとんどが黄疸になります。肌や白目が黄色くなるのが特徴です。
「ビリルビン」という物質の血中濃度の上昇が原因で発症します。
ただ「肌や白目が黄色くなったからといって、健康被害がなければ問題ない」と感じるパパやママもいることでしょう。
しかし稀に、ビリルビンという物質が脳にくっついてしまうことがあります。ビリルビンという物質が脳にくっつくと「核黄疸(ビリルビン脳症)」という病態を引き起こしてしまうのです。
そうすると、種々の神経症状が現れるだけでなく、最悪の場合、永続的な麻痺を残すこともあるのです。
もちろん、適切な治療を受ければ過度に心配をする必要はありません。
新生児黄疸はいつまで続くの?
そもそも、新生児黄疸はいつ頃まで続くのでしょうか?生まれてすぐから発症しやすい新生児黄疸ですが、生後4日から5日ごろに黄疸のピークを迎え、少しずつ減少していきます。
しかし、中には退院時に黄疸の数値が高く、ママと一緒に退院できない赤ちゃんがいるのも事実です。また、退院することはできても、定期的に治療に通う必要がある場合もあります。
一般的には生後1週間頃に、肌や白目の黄味が落ち着く赤ちゃんが多いですが、中には1ヵ月検診頃まで、黄味がかった肌や白目が目立つ赤ちゃんもいます。
黄疸も個人差があるため、周りの子よりも減少のペースが遅かったからといって、心配する必要はありません。
新生児黄疸のよる症状とは
新生児黄疸による症状は、肌や白目が黄色くなることです。
風邪のように咳や鼻水、くしゃみが出る事はありません。もちろん発熱することもありません。
新生児黄疸は基本的には積極的な治療は必要ありませんが、黄疸の数値が目安よりも高く出ている場合は治療をする必要があります。
新生児黄疸の治療法
新生児黄疸は、強く現れている赤ちゃんには、積極的に治療することがあります。
新生児黄疸の治療法は、主に下記の2種類です。
- 哺乳を積極的にさせる
- 光線療法
次の見出しで、治療の内容について詳しく解説していきます。
哺乳を積極的にさせる
母乳でもミルクでも構わないため、哺乳を積極的にさせるようにしましょう。
新生児黄疸の原因は、赤ちゃんの血が濃いことです。母乳やミルクをたくさん飲ませることで、体に流れている血液を薄める効果が期待できます。
また、黄疸を改善するためには、赤ちゃんにたくさんのうんちをしてもらう必要があります。母乳やミルクをたくさん飲ませることで、腸を刺激し、排便を促す効果があります。
光線療法
黄疸の治療法として効果的なのが体に光を当てることです。
目にテープを貼り、青色の光を浴びている赤ちゃんを見たことがあるパパやママも多いのではないでしょうか。
まるで日焼けサロンに入っているかのような治療ではありますが、黄疸を解消するためにはとても効果的な方法です。
生まれたての赤ちゃんの目にテープを貼り、青い光を浴びさせている光景を見ると「かわいそう…」「痛いのかな…」と感じるパパやママがいるかもしれません。
しかし、光線療法は、治療をしている赤ちゃんが痛みを感じる事はありません。赤ちゃんの健康を維持するために必要な治療なので、安心して見守ってあげてくださいね。
新生児黄疸の危険な症状の見分け方
ほとんどの赤ちゃんが新生児黄疸になります。基本的には心配ないことが多いですが、記事の冒頭でも紹介したように、良くない物質が脳にくっつく可能性も否定はできません。
下記2つのような症状が見られる。赤ちゃんは、積極的な新生児黄疸の治療が必要となります。
- クリーム色のような白っぽいうんちが出ている
- 生後2ヶ月たっても、肌や白目が黄色い
このような様子が見られた場合には、すぐにかかりつけの小児科を受診しましょう。
生後1週間であれば、出産した病院で、赤ちゃんの体調をチェックしてくれるため安心です。しかし、退院時にも黄疸が残っている赤ちゃんは多く存在します。
つまり退院した後は、ママが赤ちゃんの体調をチェックしてあげる必要があるのです。
赤ちゃんを守るために、黄疸の危険な症状は知っておく必要があります。
不安を感じる症状が現れた時は、速やかに、出産をした産院かかりつけの小児科を受診するようにしましょう。
新生児黄疸で受診をする目安はママが不安を感じた時
新生児黄疸はいつまで続くのか、黄疸の治療法や危険な症状の見分け方を紹介しましたが、いかがでしたか?
肌や白目が黄色くなっていると、心配になるのも当然です。お医者様からは「大丈夫」といわれていても、周りから「黄疸が強く出ているね…」「治療はしているの?」などと心配されると、パパとママの不安が高まる気持ちもわからなくありません。
しかし、新生児黄疸は、ほとんどの赤ちゃんが発症する症状です。生まれてから日数が立ち、たくさんのミルクが飲めるようになると自然と落ち着いてきます。
お医者様から心配ないといわれているのであれば、基本的には心配する必要はありません。
もし、積極的な治療を進められたとしても、新生児黄疸は治療すれば治ります。治療していく中で、赤ちゃんが痛みを感じることもありません。
光を浴びせられている姿は、痛々しく感じることもあるかもしれませんが、頑張って治療している赤ちゃんを見守ってあげましょう。
ただ、パパやママが「お医者様からは大丈夫といわれているけれど、どうしても心配…」と感じることもあるかもしれません。その場合には、出産をした山院やかかりつけの小児科を、遠慮せず受診をしましょう。
赤ちゃんの様子を常に見ているのはパパやママなのです。小児科を受診するタイミングは「何か様子がおかしい気がする…」とパパやママが不安を感じた時です。
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