「新生児は、泣くのが仕事」ということは、誰もが共通して認識していることではないでしょうか。しかし、中には新生児なのに、あまり泣かない子もいるようです。
最近では「サイレントベビー」という言葉も話題になっています。
新生児なのに、あまり泣かないと、
- 「もしかして、私の子ってサイレントベビーなの?」
- 「あまり泣かないのは、どこか体が悪いから?」
と心配になりますよね。
今回の記事では、あまり泣かない新生児について紹介しています。「私の子ってあまり泣かないのかも」とママが感じるタイミングや、あまり泣かない新生児と接するときの注意点もあわせて解説しています。
新生児があまり泣かない3つの理由
新生児は泣くのが基本とされているにも関わらず、なぜあまり泣かない赤ちゃんが存在するのでしょうか?
新生児=よく泣くという方程式が成立していることにより、赤ちゃんがあまり泣かないと「珍しい」と思われがちではありますが、実は珍しいことではありません。
とはいえ、あまりに大人しいと泣かない理由が知りたくなりますよね。
- 本格的に泣く時期ではないから
- もともとあまり泣かない赤ちゃんだから
- ちょうどいいタイミングでお世話をしてもらっているから
など、さまざまな理由で泣かないと考えられます。
よく泣くのも個性であり、あまり泣かないのも個性なのです。
本格的に泣く時期ではないから
赤ちゃんは生まれた瞬間から、泣いてぐずるわけではありません。生まれたばかりの赤ちゃんの中には、自分がこの世に生まれてきたことさえ、気づいていない赤ちゃんもいるくらいです。
生まれてすぐから、パパやママを困らせるほどに泣く赤ちゃんはほとんどいないのです。
「あまり泣かないな…」と感じているようなら、まだ本格的に泣く時期に入っていないのでしょう。
成長するにつれ「あまり泣かないと悩んでいたのが嘘みたい!」と思えるほど、元気な赤ちゃんに育つこともあるため心配はいりません。
もともとあまり泣かない赤ちゃんだから
「赤ちゃん=泣く」と思っている方が多いですよね。たしかに、赤ちゃんは自分の意思を泣いて伝えるため泣くのが自然ではあります。
しかし中には、あまり泣かない赤ちゃんもいるのです。
元気な子もいれば、大人しい子がいるのと同じで、赤ちゃんの性格もさまざまあります。
つい周りの赤ちゃんと比べてしまうかもしれませんが、すくすく成長していれば問題はありません。
ちょうどいいタイミングでお世話をしてもらっているから
赤ちゃんが不快に感じる瞬間と、パパやママがお世話をするタイミングが絶妙に合っていると、泣く必要がなくなるのも当然です。
お腹が空いたタイミングで授乳をしてもらい、おむつが汚れたら泣く前にきれいにしてもらっていれば、泣く必要を感じていないのでしょう。
赤ちゃんとパパとママの呼吸がピッタリな何よりの証拠ですね。
「あまり泣かないな…」と思うのはどんな時?
赤ちゃんが泣くと思われるシーンで、自分の子が泣かないと「どうして泣かないの?」と不安になりますよね。
では、多くのパパやママは、一体どんなタイミングで「私たちの子は、あまり泣かないな…」と感じているのでしょうか?
次の見出しでは「私達の子、あまり泣かない気がする…」とパパやママが感じる瞬間を紹介します。
授乳の間隔が空いているのに泣かない時
赤ちゃんはお腹が空いたら泣くのが自然です。だからこそ、授乳の間隔が3時間空いているのに泣かないと「あまり泣かないな…」と思うのは当然です。
成長しても、食に興味がない子がいるのと同じように空腹に気づいていないのかもしれませんね。
しかし泣いてミルクを求めないからといって、授乳の間隔を3時間以上空けるのはNGです。
赤ちゃんがミルクを求めて泣かなくても3時間の間隔で授乳をするようにしましょう。
おむつが汚れているのに泣かない時
おむつが汚れているにも関わらず、泣かない赤ちゃんを見ると「あまり泣かないな…」と思うのも当然です。
不快感を感じているはずなのに、泣かないと心配にもなりますよね。
おむつが汚れても泣かないと、ついおむつ汚れを見落としてしまいがちです。
しかし、おしっこやうんちで汚れたおむつを長時間着用させていると、雑菌が繁殖するだけでなく、おむつかぶれの原因にもなります。
おむつが汚れても泣かない赤ちゃんであるなら、定期的におむつチェックをしてあげましょう。
痛い時に泣かなかった時
小さな赤ちゃんが痛い思いをするタイミングといえば「予防接種」です。
必要なものだとわかっていても、泣いている赤ちゃんの腕をグッと掴んで注射をする瞬間は、ほとんどのパパとママが心を痛めています。
そんなシーンであるにも関わらず、赤ちゃんが泣かないと、不思議に感じるのも当然です。
予防接種で赤ちゃんが泣かないと、パパやママの心が痛む心配はありませんが、別の不安を感じてしまうのも無理ありません。
ママがいなくても泣かない時
赤ちゃんは常にパパとママを求めています。しかし、必ずしも泣いて訴えるわけではありません。
ただ、周りの赤ちゃんが泣いてパパやママを求めている様子を見ると「私の子ってあまり泣かないな…」と思うのと同時に「赤ちゃんに求めてもらえて羨ましいな…」と感じることもあるはずです。
しかし泣かないからといって、赤ちゃんがママを求めていないわけではありません。パパとママの愛情がきちんと伝わっていて、安心しきっているのでしょう。
新生児があまり泣かない時の3つ注意点
赤ちゃんがあまり泣かないと、育児もとても楽ですよね。
「どうして泣いているのかわからない…」と悩むこともなく、リラックスして新生児との生活を楽しめるかもしれません。
しかし、新生児があまり泣かない場合にはいくつかの注意点を押さえておく必要があります。
最後に、あまり泣かない新生児の子を持つパパとママが気をつけるべき注意点を紹介します。
泣かなくても授乳の間隔は守ること
赤ちゃんが泣かないからといって、お腹が空いていないわけではありません。
授乳の間隔は、一般的に3時間空けるのが基本です。3時間以上授乳の間隔を空けると、脱水や低血糖の危険が高まってしまいます。
赤ちゃんが泣いたタイミングで授乳して、授乳の間隔を空けすぎてしまうのは危険です。
赤ちゃんが泣かなくても授乳の間隔は守るようにしましょう。
泣かなくてもスキンシップを大切に
赤ちゃんが泣かないと、つい自分の時間を楽しんだり家事を進めてしまったりしてしまいます。
しかし、赤ちゃんとの時間は今しかありません。泣いていないからといって、赤ちゃんがパパやママを求めていないわけではありません。
赤ちゃんとの触れ合いは、授乳やおむつ替え、泣いた時の抱っこだけではないのです。
泣いていなくても、スキンシップを大切にしましょう。
とはいえ、言葉を話さない赤ちゃんとどうスキンシップをとればいいのか迷ってしまうパパやママも多いのではないでしょうか。
- 手足をマッサージしてあげる
- 歌を歌ってあげる
- 絵本を読んであげる
- お散歩に出かける
などでも充分なスキンシップになります。
ママは必要以上に心配しすぎない
- 「私の子あまり泣かない…」
- 「私の接し方のせいでサイレントベビーになっているのかも…」
と心配になるパパやママも多いはずです。
しかし、赤ちゃんがあまり泣かないからといってパパやママが心配しすぎる必要はありません。
あまり泣かないのは、赤ちゃんの「個性」と認めてあげましょう。
あまり泣かない新生児に考えられる病気
ここまでの見出しでは、あまり泣かない赤ちゃんがいたとしても、それは個性であり、問題は無いと紹介してきました。
しかし、中には病気を抱えていることで、あまり泣かない新生児も存在するのです。
次の見出しでは、あまり泣かない新生児に考えられる病気について紹介します。
赤ちゃんの病気が気になる場合は、かかりつけの小児科や助産師に相談してみてください。
中耳炎・難聴
中耳炎や難聴など、耳に疾患を持っていると泣かない傾向があります。なぜなら、泣くと自分の声が耳に響いて痛むからです。
外部からの音や刺激が不快に感じるため、泣いて声を出しているよりも静かに過ごす赤ちゃんが多くなります。
中耳炎は、お風呂などで耳に水が入ったり風邪を引いたことが原因で引き起こします。
早期に発見し、適切な治療を受ければすぐに治るので、早めの対策を取ることが重要です。
黄疸
「黄疸」という言葉を聞いたことがあるパパやママが多いのではないでしょうか。黄疸とは、肝臓のビリルビンの処理能力が未熟なことが原因で起こる病気です。肌や白目が黄色味がかる特徴があります。
治療をすれば改善するため、過度な心配は必要ありません。黄疸を発病すると、赤ちゃんの泣き声が減少する傾向があります。
あまり泣かないと感じた時には、赤ちゃん肌の色や白目の色をチェックしてみましょう。
発達障害・自閉症
発達障害や自閉症を持って生まれてきた赤ちゃんは、お腹がすいたり、おむつが汚れたりしてもあまり泣かない傾向があります。
しかし、発達障害や自閉症は新生児期に判断できるものではありません。ましてや、あまり泣かないからといって、発達障害や自閉症と断定できるわけでもないのです。
2歳〜3歳ごろまで気になるようであれば、発達障害や自閉症が診断できる専門の機関を受診しましょう。
泣かないからといって「サイレントベビー」ではない
今回の記事では、赤ちゃんが泣かない理由や、あまり泣かない赤ちゃんと接する際の注意点を解説しましたが、いかがでしたか?
赤ちゃんが泣くイメージがあるシチュエーションで、自分の子どもが泣かないと心配になっているパパやママが多く安心できた方もいるのではないでしょうか。
最近では「サイレントベビー」という単語も耳にする機会が増えてきました。そのせいで「赤ちゃんが泣かないのは、私たちのせいなのかも…」と自分を責めてしまうパパやママもいます。
病気が原因で泣かない赤ちゃんももちろんいます。その場合は迅速な対応が求められますが、きちんと愛情を持って接していれば、あまり赤ちゃんが泣かないからといって「サイレントベビー」ではないのです。
パパとママが必要以上に自分を責めながら、赤ちゃんに接することの方が問題です。
あまり泣かないのは、赤ちゃんの「個性」だと思い、心に余裕を持って接するようにしましょう。
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